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フランス、啓蒙主義は飾らない、自然に帰る音楽のシンプル... [2013]

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過渡期には、古いものと新しいものが対立する。が、やがて新しいものへと収斂され、前進する。近頃、あちこちでバチバチやっている、新旧の喧嘩、それに伴う炎上... あれを絶え間なく見せられていると、本当に疲弊します。けれど、これもまた、時代が前進するためのものなのだと、何とか呑み込まねばならないのですよね。わかっております。が、しかし、過渡期って、ツレーぇっ!こういうの、いつまで続くんだよ?はぁ~ ため息... は、さて置きまして、過渡期も歴史となってしまうと、俄然、興味深いものとなります。例えば、18世紀、フランス音楽における過渡期... そのターニング・ポイントとなったのが、ブフォン論争(1752年、ペルゴレージのインテルメッツォ『奥様女中』のパリ、オペラ座での上演に始まる... )。旧来のバロックと新たな古典主義がぶつかり合うわけだけれど、古典主義は、その名の通り、古典的でアルカイック... つまり古いものが新しいという、アベコベ。さらにさらに、ブフォン論争で古いと糾弾されたバロックも、その後、新しいものとしてリヴァイヴァルされ、アベコベはさらなるアベコベを呼び、目まぐるしくて眩暈を起こしそう。けど、間違いなく、刺激的なのだよね...
ということで、古典主義の時代を切り拓く、バロックに喧嘩を吹っ掛けた啓蒙主義に注目!ベリト・ノルバッケン・ゾルセット(ソプラノ)の歌、マッティン・ヴォールベルク率いるトロンハイム・バロックの演奏で、フランス、18世紀後半、啓蒙主義文学にリンクしたシャンソン=歌曲を、サロンの雰囲気でまとめた1枚、"Le roman des lumières"(K617/K617 240)を聴く。

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フランス、クラヴサンの国のピアノに負けない輝き、デュフリ、 [2013]

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我々は、今、おもいっきり過渡期を生きている。のだと思う。日々、古いものと新しいものがぶつかり合って、人が、社会が、国が、世界が、言いたい放題、怒声に塗れ、大気に大地までもが軋み、苦悶の声を上げている。その声、時に聞くに堪えないこともある。が、新しい時代を迎えるにあたっての健全な反応とも言えるのかもしれない。前に進むためには、必要なこと... そして、今、前に進む必要に迫られていることは、間違いない。ならば、この過渡期と、どう向き合うべきか?一緒になって怒声を放つか?苦悶の声に呑まれるか?普段、音楽史を辿っていると、多々ある過渡期に出くわす。もちろん、それは、音楽でのことであって、我々の現状と並べてしまうのは、どうかとも思う。が、それでも、音楽史の過渡期を見つめていると、何となく、その先へと希望が持てるような気がして来る。例えば、18世紀半ばのフランス... ブフォン論争に象徴されるように、新旧、内外、様々なベクトルで芸術思潮が衝突し、表現が不自由だ何だの次元では無く、国を二分(国王派vs王妃派)し、決闘(バロ・ド・ソヴォvsカッファレッリ)までする事態に至っても、そこから、より豊かな18世紀後半の音楽シーンが醸成され、やがて訪れる19世紀もまたそこで準備されていた。どちらかと言えばネガティヴに捉えられる過渡期、古いものと新しいものがぶつかり合う姿を目の当たりにすれば、逃げ出したくなる思いに駆られるのだけれど、次なる時代を耕していると考えれば、より冷静に状況を見つめることができるのかもしれない。そして、18世紀半ば、ブフォン論争の大騒ぎを横目に、淡々と過渡期を生きた先人を見つけた。フランス・クラヴサン楽派、デュフリ。
シャンボニエール(ca.1602-72)、ダングルベール(1635-91)、フランソワ・クープラン(1668-1733)、ラモー(1683-1764)と受け継がれて来たフランスのクラヴサンの伝統を、新しい時代を迎える中も息衝かせたデュフリに注目... クリストフ・ルセの弾くクラヴサンで、デュフリが出版した4つのクラヴサン曲集から、27曲(APARTÉ/AP 043)を2枚組で聴く。

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ラモー、アルカイック、"LE GRAND THÉÂTRE DE L'AMOUR"。 [2013]

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台風19号... まず、亡くなられた方にお悔やみを、被災された方にお見舞いを申し上げます。そして、一日も早い復興を祈っております。それにしても、言葉を失う週末でした。エリアメールのアラームが夜中まで鳴り響く緊迫の一夜... 我が家の周辺の堤防は何とか耐えくれたものの、次第に明確になって来た洪水の被害。その恐るべき規模。これが、温暖化を生きる我々のリアルなのだと、向き合う覚悟を迫られているようで、戦慄せずにいられなかった... いや、戦慄しているばかりではない!ここから、何か、新しい形が模索される様な気もする。というより、そうあらねばならなくなるのだろう。新しい環境に対応した、新しい時代の始まり... 奇しくも、ラグビー日本代表が決勝トーナメントに進出!大きな壁を前にしても、しっかり準備をし、結束し、臨機応変、縦横無尽の創意を以って乗り越えたブレイヴ・ブロッサムズの姿は、困難に立ち向かう勇気のみならず、我々に新しい時代を生きる大きなヒントを与えてくれているような気がするのです。今、改めての"がんばろう日本!"だなと。前に進むことを恐れずに... そして、当blogは、"show must go on"、イタリアからフランスへ...
斜陽のヴィヴァルディ、上げ潮、ナポリ楽派と、18世紀、イタリア・オペラの諸相を聴いて来てからの、フランス・オペラ、遅れて来た巨匠、ラモーに注目してみようと思う。アレクシス・コセンコ率いるレザンバサドゥールの演奏で、サビーヌ・ドゥヴィエル(ソプラノ)が歌う、ラモーのエール集、"LE GRAND THÉÂTRE DE L'AMOUR"(ERATO/2564637284)を聴く。

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ヴィヴァルディ、ドレスデンのヴィルトゥオーゾために... [2013]

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えーっ、この夏の直木賞、大島真寿美著、『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』を、読書の秋に、読まさせていただきました。近松亡き後の大阪を舞台に、人形浄瑠璃やら、歌舞伎やら、舞台人たちが、魂削りながら、渦巻いて、ひとつ大きな芸術を拵えて行く話しでございます。いや、舞台いうんは、"渦"なんやなと... 過去の作品を引っ張り出して、ライヴァルの作品まで引っ張り込んで、掻き回して、新しいものをどうにかこうにか生み出して(つまり、純粋なるオリジナルは存在しない... )、次の時代へとつなげてく。何や、その大きい捉え方に、感動しつつ、せや、オペラも同じやで、と思い至る次第(古典、持ち出して、あっちの台本、こっちの台本、使い回して、あっちのアリア、こっちのアリア、混ぜ合わせたら、パスティッチョにもなって... )。ヴェネツィア楽派がやんやの賑わい作ったら、ヴィヴァルディが喧嘩売って、束の間、ナポリ楽派に呑み込まれて、バロックからその先へ、どんどん時代が紡がれて行く。バロック・オペラも渦や!ということに気付かされる(いや、もうね、単純なものだから、影響を受け過ぎて、勢い大阪弁になってしまいました。汗... )。ヴィヴァルディ、最後のオペラの、最後になってしまった切なさ、上げ潮、ナポリ楽派のスター、カッファレッリが歌ったアリアの、新しい時代を見せ付けて来る多彩さに触れ、もうひとつの"渦"を見出し、よりヴィヴィットな思いを掻き立てられる。で、ますます魅了される。そうか、時代、丸々が、ひとつのオペラだったのかもしれへんな... 凄い話しや... そして、今一度、その渦の中から、ヴィヴァルディのコンチェルトを引き上げる。オペラでは負けても、コンチェルトでは負けなかったヴィヴァルディ!
カウンターテナーとして見事な歌声も聴かせる異色のヴァイオリニスト、ドミトリー・シンコフスキーのソロ、イル・ポモ・ドーロの演奏で、ヴィヴァルディが、ドレスデンのコンサート・マスター、ピゼンデルのために書いたコンチェルトを集めたアルバム、"VIVALDI EDITION"から、ヴァイオリンのための協奏曲集、第5弾、"Per Pisendel"(naïve/OP 30538)を聴く。

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ナポリ楽派、濃縮、カッファレッリのためのアリア集。 [2013]

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ヴェネツィア楽派のオペラへの貢献は、何と言ってもオペラを一般市民に開放(世界初の公開のオペラハウス、サン・カッシアーノ劇場がオープンするのは1637年... )したこと。で、市民を観衆とするとどうなるか?ヴェネツィアには雨後の筍のようにオペラハウスが誕生、競争原理が働き、瞬く間に空前のオペラ・ブームを創出!17世紀後半、ヴェネツィアは、ヨーロッパ切ってのオペラ都市へと急成長する。18世紀、そんなヴェネツィアに取って代わるのが、ナポリ楽派... 彼らの凄いところは、教育に力を入れたこと!オペラハウスの数は、ヴェネツィアに遠く及ばなかったものの、4つもの音楽院においてハイレベルな音楽教育を施し、ひとつの都市ではとても抱え切れないほどの優秀な人材を次から次へと輩出。抱え切れなかった人材は、オペラハウスがたくさんあったヴェネツィアへ... ヨーロッパ切ってのオペラ都市で得た評判を足掛かりに、ロンドン、ドレスデン、サンクト・ペテルブルクと、ヨーロッパ中へと広がって行ったナポリ楽派。ヴィヴァルディの敵は、ただものではなかった。
ということで、ナポリ楽派!リッカルド・ミナージ率いるイル・ポモ・ドーロの演奏、フランコ・ファッジョーリ(カウンターテナー)が歌う、ナポリが生んだスター・カストラート、カッファレッリをフィーチャーしたアルバム、"ARIAS for CAFFARELLI"(naïve/V 5333)を聴く。

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ヴィヴァルディ、最後のオペラ、ウティカのカトーネ。 [2013]

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音楽における「バロック」は、オペラ誕生に始まる。だから、音楽におけるバロック期とは、そのままオペラ成長の歩みでもあって... フィレンツェでの誕生、マントヴァでの実験、ローマへの移植、そして、ヴェネツィアでの大ブレイク!17世紀、ヨチヨチ歩きから、自我を形成し、18世紀を迎える頃には、麗しい乙女に、あるいは、意外とヤンチャな青年へと成長するわけだ。そんなバロック・オペラも、やがて、大人に... 次なる時代へと歩みを進めて行く。それを促したのが、遅れてやって来たナポリ楽派!18世紀、ナポリは、ヴェネツィアに取って代わって、オペラの新たな首都となる。そして、そのゲーム・チェンジを、ヴェネツィアの側からつぶさに見つめ、ナポリ楽派に押されながらも奮闘したのが、ヴィヴァルディ!ナポリ楽派が新時代の黎明ならば、ヴェネツィア楽派、最後の輝き、ヴィヴァルディのオペラは、ある意味、それまでの時代の集大成だったように思う。
ということで、naïve名物、"VIVALDI EDITION"から、アラン・カーティス率いるイル・コンプレッソ・バロッコの演奏、トピ・レーティプー(テノール)のタイトルロールで、ヴィヴァルディの最後のオペラとされる、オペラ『ウティカのカトーネ』(naïve/OP 30545)を聴く。

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ファウスティーナ、ヴェネツィアのプリマ、ナポリへの旅、 [2013]

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ピエタのスター、キアラに、アカデミーのアイドル、バルバラ・ストロッツィ... バロック期のヴェネツィアの音楽シーンを紐解いてみると、思いの外、女性たちが躍動していたことに驚かされる。もちろん、ヴェネツィアという都市が、特別、女性に開放的だったわけではない。が、オスペダーレ=慈善院によるコンサートが象徴するように、より積極的に女性が音楽に参画する場が存在していたことは、他の都市や宮廷には無い空気を生み出していたかもしれない。そうした空気があって、さらに女性の活躍を引き出し、ヴェネツィアの音楽シーンは、より花やいだものとなっただろう。バロック期、ヴェネツィアが、ヨーロッパ切っての音楽都市へと成長した背景には、そうした女性の力もあったかもしれない。男性ばかりでなく、女性の感性が加わって、より豊かな音楽シーンを繰り出したヴェネツィア... その姿は、現代日本にも、某かの示唆を与えてくれる気がする。ということで、もうひとり、ヴェネツィア出身の女性音楽家に注目してみる。ヴェネツィア楽派に育てられ、ナポリ楽派の巨匠たち、さらにはヘンデルとも仕事をし、やがて、ハッセに嫁いだプリマ・ドンナ、ファウスティーナ・ボルドーニ!
アントニオ・フローリオ率いるイ・トゥルキニの演奏で、ロベルタ・インヴェルニッツィ(ソプラノ)が、ファウスティーナの歌ったロールを巡るアリア集、"I Viaggi di Faustina"(GLOSSA/GCD 922606)。キアラ、バルバラに続いて、ファウスティーナを聴く。

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ピエタのキアラ、ヴェネツィア、オスペダーレが生んだスター。 [2013]

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沖澤のどかさん、ブザンソン国際指揮者コンクール、優勝のニュースに、おおっ?!となる。もちろん、コンクールは、あくまでも玄関口であって、ここからが厳しいクラシック道(指揮者コンクールの世界最高峰、ブザンソンで勝てば、世界的なマエストロになれるか?いや、そう甘くは無い... 改めて優勝者のリストに目を通せば、シビアな状況が浮かび上がる... )。それでも、日本クラシック女子の快挙にテンションは上がる!いやね、今年はクララ・シューマンの生誕200年のメモリアル。ということで、クララの人生に改めて触れてみたりすると、音楽史における女性の置かれたアンフェアな状況が悪目立ちし、ちょっとゲンナリ... それから200年、状況は大きく改善されているはずだけれど、それでもクラシックの、クラシック=古典であるがゆえの保守性が、女性に対して未だ某かのレッテルを貼りたがる傾向が拭えない気がする。何しろ、56回目を迎えたブザンソン国際指揮者コンクール、女性の優勝者は、沖澤さんを含めて、たった2人... orz、その数字にクラシックの閉塞性を突き付けられる。もはや、閉塞的であって正解なのか?いや、音楽史を丁寧に紐解いてみれば、女性の活躍も間違いなくあった!クララから100年も遡ると、意外にも様々な女性たちの音楽界での活躍を見出すことができる。
ということで、バロック期、ヴェネツィアの音楽シーンを沸かせた女性音楽家に注目!ファビオ・ビオンディのヴァイオリンと、彼が率いるエウローパ・ガランテの演奏で、ヴィヴァルディの教え子、ピエタ慈善院のオーケストラ、"フィーリエ"のスター、ヴァイオリニスト、キアラをフィーチャーしたアルバム、"IL DIARIO DI CHIARA"(GLOSSA/GCD 923401)を聴く。

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豪奢なドレスデン、ピエタの濃密、広がるヴィヴァルディのパースペクティヴ。 [2013]

ラグビーのワールドッカップ、開幕しましたね!って、おもいっきり"にわか"ではございますが、開幕戦、ガッチガチな前半を乗り越えての日本勝利、テンション上がりまくりでした。ところで、クラシックでラグビーというと、オネゲルの交響的運動、第2番、「ラグビー」!オネゲルがラグビーを観戦していたところ、スポーツを音楽で表現できますか?と、あるジャーナリストから問われ、やったる!と、書いたのが、「ラグビー」だそうです(wiki情報)。いや、改めてラグビーの試合を見てみると、なかなか見事にゲームを音楽に落とし込めていたのだなと、感心。一方で、ラグビーの試合が、それ、まさに、交響的運動のようだった!スクラム組んで、ガッツリ対峙して、ボールを後ろにパスしながら前進して行く姿は、どこか交響楽を構築して行くような趣きがあって、「交響的運動」というネーミング、ドンピシャやん!そして、交響的運動、ラグビーの魅力に、今さらながら、惹き込まれております。で、予選プール、突破なるか?!いやー、しばらくワクワクが止まらなくなりそう... てか、芸術の秋、スポーツの秋に押されそう... いやいや、音楽も盛り上がってくよ!ということで、クラシック、ど真ん中を聴いて参りました今月、このあたりで、気分を変えまして、バロックへ!バロック、ど真ん中、ヴィヴァルディ!
アレクシス・コセンコ率いるレザンバサドゥールの演奏で、ザクセン選帝侯の豪奢なドレスデンの宮廷のために書かれたコンチェルトの数々、"Concerti per l'Orchestra di Dresda"(Alpha/Alpha 190)と、カフェ・ツィンマーマンの演奏で、ヴェネツィア、ピエタ慈善院の優秀な教え子たちのために書かれたコンチェルトからなる『調和の霊感』を軸としたアルバム、"Estro Armonico – Libro secondo"(Alpha/Alpha 193)の2タイトルで、ヴィヴァルディをガッツリ聴く。

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パリ、オペラ座からの視点、ワーグナー、リングという物語。 [2013]

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1976年、パトリス・シェロー(1944-2013)は、バイロイト音楽祭で『ニーベルングの指環』を演出するにあたり、ワーグナー自らが書いた台本にあるゲルマン神話の世界を、産業革命の時代に読み替え、舞台上にそれまでにない斬新な情景を創り出した(今となっては定番の、オペラの読み替え演出の草分け... )。それは、突飛なようで、実は、ワーグナーが生きた時代(産業革命により旧来の支配勢力がじわじわと没落... )を突くものであり、ゲルマン神話を借りて、ワーグナーが同時代をどう見つめていたかを炙り出す試みだったと言えるのかも... そして、今、時代は、ワーグナーが生きた時代と、どこか似通って来ているような気がする。だから、今、改めてリングの物語に向き合うと、ドキっとさせられる。グレート・アゲインをやたら叫び出した後ろ向きの人々、権力者たちの足掻きは、まさに神々のそれに似ていて、さらに、神々に挑戦する欲望を剥き出しにした新興勢力、よりスマートに、より狡猾に世界を手中に収めようとする新世代の登場... そして、決定打は、世界樹(アマゾンか?)が枯れ、ライン河は氾濫(海面上昇か?)し、やがて世界を呑み込むという... いや、これは、我々の物語か?
ということで、リング!四夜、丸々は、ちょっとキツイので、フィリップ・ジョルダン率いるパリ国立オペラ管弦楽団の、ワーグナーの楽劇『ニーベルングの指環』、オーケストラによる楽曲の数々を、2枚組で、余裕を以って取り上げるハイライト。最後、「ブリュンヒルデの自己犠牲」では、ニーナ・シュテンメ(ソプラノ)も歌うアルバム(ERATO/9999341422)を聴く。

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