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ラッスス、レクイエム。 [before 2005]

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やれ、お肉だ、マスクだ、あーじゃない、こーじゃない、メディアやネットの喧々囂々の日々を見つめていると、日本は、まだまだ余裕綽々なんだなと思う(もちろん、皮肉っス... )。世界を見渡してください。イタリアで、スペインで、アメリカで、毎日、信じられない数の人たちが、忌々しいウィルスの犠牲となっています。大きな戦争があったわけでも、大津波に襲われたのでもないのに、毎日、毎日、世界中で... 今、我々は、かつてない状況を目の当たりにしています。ほんの少し前まで、想像だにできなかった状況です。そして、ほんの少し前まで、普通に暮らしていた人たちが、看取られることなく旅立ち、葬儀すらできないという厳しい状況下にあるわけです。私たちは、もう少し、そうした世界に寄り添っても良いのではないでしょうか?特効薬もワクチンも無い中で、やれることは限られています。3密避けての、手洗い、マスク... 限られてはいるものの、そのシンプルな行動こそが、ウィルスに対しての最大の攻撃!誰かに文句を言ったところで、何も始まらない。ならば、やれることをやるのみ。そして、今日は、全ての犠牲となった人たちを悼もう。音楽を聴いて、悼もう。世界に寄り添おう。
ということで、ヒリアード・アンサンブルが歌う、ラッススのレクイエム(ECM NEW SERIES/453 841-2)。美しく静かなア・カペラによるルネサンス期のレクイエムを聴いて、悼む。そして、清浄なるルネサンス・ポリフォニーを聴いて、心を落ち着かせる。

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アルス・スブティリオルの時代を想う、"THINK SUBTILIOR"。 [2017]

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14世紀、中世末、ヨーロッパを一気に暗黒へと突き落とした、ペスト禍... 現代社会からすると、疫病の恐怖というのは、今一、ピンと来ない、なんて、書いておりました、6年前、2014年、アルス・スブティリオルの音楽を取り上げた時。そして、2020年、今、明確に、ピンと来ている。いや、まさか、ピンと来てしまう日が来るとは... 日本は、緊急事態宣言が出されるのか、出されないのか、ギリギリのラインをフラフラしている状態だけれど、世界を見渡せば、ミラノが、パリが、ニューヨークが... 伝えられるニュースは、とにかく衝撃的で、とても現代のこととは思えない。これが一年前だったなら、エイプリル・フールのネタに終わったのに... いや、そこに、現代社会の過信を見る。そして、14世紀も、21世紀も、そう変わらないということを思い知らされる。ならば、今こそ聴いてみよう、アルス・スブティリオルの音楽。ペスト禍を避けて、ひっそりと歌い奏でられた音楽を...
ソラージュ、コルディエ、チコーニア、マッテオ・ダ・ペルージャら、アルス・スブティリオルの作曲家の作品を、即興も挿みつつ取り上げる、ドイツの古楽アンサンブル、サントネーのアルバム、"THINK SUBTILIOR"(RICERCAR/RIC 386)を、ひっそりと聴く。

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ジル、モテ集。 [2007]

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中央集権国家、フランス。広く世界から見つめれば、それは特筆すべきことではない(って、日本もそうだしね... )。けれど、ヨーロッパというエリアから見つめると、まったく様子は異なる。ドーバー海峡を渡ったイギリスは、U.K. 連合王国だし、お隣、ドイツ、イタリアが統一されたのは、1871年と、意外と最近... でもって、スイス、ベルギーに関しては、異なる言語圏の連合体なわけで... そう、ヨーロッパでは、中央集権体制がちょっと珍しかったりする。だから、際立つ、フランスの存在... で、これは、音楽にも反映されていて、フランス音楽の歩みというのは、とにもかくにもパリへの一極集中であって... もちろん、太陽王(在位 : 1643-1715)の時代は、ヴェルサイユこそが中心であり、時代を遡って、中世末、百年戦争(1337-1453)の頃には、逆に、戦火を逃れ、多くの音楽家たちが各地へと散って行った。それでも、パリが王都として整備されるゴシック期、ノートルダム楽派の昔から、フランス音楽と言えば、パリの音楽だった。数多ある宮廷が競い合い育まれたドイツの音楽... 宮廷はもちろん、よりヴァラエティに富んだ場を生み出し輝いたイタリアの音楽を振り返れば、フランスにおけるパリへの一極集中は、明らかに特異だ。が、そんなフランスにもローカルな音楽シーンは存在した。
ということで、太陽王の時代、南仏で活躍した、美しいレクイエムで知られる、ジャン・ジルに注目... ギィ・ローラン率いる、フランスのピリオド・アンサンブル、レ・フェテ・ドルフェによる歌と演奏で、ジルのモテ集(K617/K617193)を聴き直す。

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ルソー、村の占い師。 [2007]

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ジャン・ジャック・ルソー(1712-78)。
というと、フランスの思想家にして、哲学者であり、『社会契約論』(1762)や、「自然に帰れ」のモットーに、18世紀、啓蒙主義を主導した百科全書派のひとりとして、何かと教科書でお馴染み... お馴染みなのだけれど、今一、何をした人かが掴みづらい印象もある。なぜか?単に勉強不足なだけ?個人的には、まず、それが、一番、デカいなと... さらに、ルソーが、思いの外、いろいろな事に手を出しているのも大きいのかも... 改めて、ルソーは何者か?と、その仕事を俯瞰すれば、ダ・ヴィンチに匹敵するようなマルチっぷりに驚かされることに... 恋愛小説、『新エロイーズ』(1761)は、当時、ベスト・セラー。それから、百科全書派のひとり、ということは、百科事典、『百科全書』(1751-72)の編纂に参加したわけで、博物学者でもあり、その延長線上で、植物学においても著作を残している。そして、当blogが、最も注目したい点が、音楽人としてのルソー... 『音楽辞典』(1767)を編纂しております。って、ルソーが網羅していたものの、スケールのデカさに、クラクラしてしまう。そして、ルソーは、作曲家でもあって... それが、片手間じゃなかった!
という、ルソーの、18世紀、フランス音楽に大論争を巻き起こし、新時代の到来を告げた作品... アンドレアス・ライズ率いる、カントゥス・フィルムス・アンサンブルの歌と演奏で、ルソーのアンテルメード『村の占い師』(cpo/777 260-2)を聴く。

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レオナルド・ダ・ヴィンチ、3つの謎の音楽... [2012]

さて、新型コロナ・ウィルスが、日本を、世界を浸食し始めてからというもの、当blogを訪れてくれる人、ガンガン減ってます。そりゃ音楽どころではないよね... でもって、当blogも、思わぬところで、この事態に足をすくわれる形となり、新たなアルバムを紹介すること、叶わなくなりました。無念。いや、"新たな"が、ダメなら、"古いの"だわ。ということで、以前、upした記事、読み返したら、あんまりにも酷い内容で、思わず卒倒してしまったものを書き直すプロジェクト、始動。その第一弾として、ダ・ヴィンチ!

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ルネサンス期を代表する、マルチな天才、レオナルド・ダ・ヴィンチ。
『ダ・ヴィンチ・コード』の影響なのか、ここのところダ・ヴィンチが残した膨大な手稿にも注目が集まって、技術者、解剖学者などなど、そのマニアックな側面にもスポットが当てられているわけだけれど、クラシックの世界では、音楽家、ダ・ヴィンチに関心が向きつつある?ような... ないような... いや、何気にダ・ヴィンチ関連のアルバムがぽつりぽつりとリリースされていて興味深い。エドゥアルド・パニアグア+ムジカ・アンティグアによる"L'AMORE MI FA SOLLAZAR"(PNEUMA/PN 1320)では、ダ・ヴィンチが発明したオリジナル楽器、ヴィオラ・オルガニスタやペーパー・オルガンが復元、演奏されていて、おもしろかった!で、続編(PNEUMA/PN 1340)もリリースされたみたい... となると、古楽界隈では、「ダ・ヴィンチ」をキーワードに盛り上がる?今後の動きが楽しみ... の前に、もうひとつ気になるダ・ヴィンチのアルバムに注目してみる。
マッシモ・ロナルディのリュートと、レナータ・フスコのソプラノで、ミラノの宮廷で活躍したダ・ヴィンチを捉えるアルバム、"La Musica a Milano al tempo di LEONARDO DA VINCI"(LA BOTTEGA DISCANTICA/DISCANTICA 103)を聴く。

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レイハ、サロンの大交響曲、ベートーヴェン、七重奏曲。 [2019]

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音楽史から見て、ベートーヴェンは、どんな時代を生きていたのだろう?ベートーヴェンの音楽があまりに揺ぎ無く存在しているものだから、その時代が過渡期だったなんて、普段、あまり考えない。が、その揺ぎ無いあたりから、ちょっと視点をずらせば、ベートーヴェンの時代が過渡期であったことを思い知らされる。そう、古典主義の時代から、ロマン主義の時代へとうつろう時代... で、そういう史実に触れて、ますます興味深く思うのが、ベートーヴェンのあの揺ぎ無さ... あれは、何なのだろう?新しい時代に前のめりになりながらも、実は、しっかりと伝統の上に立脚するという、意外と頑固な保守性... 19世紀を切り拓いたベートーヴェンの音楽ではあるものの、あくまで18世紀の延長線上に存在していて、まさしく、最後のウィーン古典派。しかし、それは、ただのウィーン古典派ではなくて、ウルトラ古典主義!というのが、ベートーヴェンの際立った個性を形作っているように思う。そんな風に、改めて認識するために、ベートーヴェンの周辺にも注目してみたいなと...
ベートーヴェンの弟子、リースに続いて、同い年で、同級生で、同僚でもあったレイハ。ジュリアン・ショーヴァン率いる、ル・コンセール・ド・ラ・ローグの演奏で、レイハのサロンの大交響曲、第1番と、ベートーヴェンの七重奏曲(APARTE/AP 211)を聴く。

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リース、信仰の勝利。 [2013]

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さて、2020年は、ベートーヴェンの生誕250年のメモリアル!となれば、やっぱりベートーヴェンをいろいろ聴いてみたい... のですが、当blog的には、もう少し視点を広げまして、ベートーヴェンの周辺にも注目してみたいなと... いや、"楽聖"と呼ばれるベートーヴェン、その存在は燦然と輝き、あまりの眩しさに、周辺があまりよく見えて来ない。例えば、モーツァルトの隣には、ハイドンという大きな存在がいて、サリエリというライヴァルもいて、モーツァルトのストーリーを大いに盛り上げる。また、そうした、モーツァルトの周辺にいた作曲家たちの作品に触れることで、モーツァルトが生きた時代を、活き活きと感じ取ることができるように思う。で、ベートーヴェンはどうだろう?いや、ベートーヴェンをよりリアルに感じるためにも、同時代の音楽を聴くことは意義深いように思うのだけれど、なかなか難しいのが現状。ならば、このメモリアルこそ、注目してみたいなと...
ということで、ベートーヴェンと同じボンの出身で、弟子、フェルディナント・リースに注目!ヘルマン・マックス率いる、ダス・クライネ・コンツェルトの演奏、ライニッシェ・カントライのコーラスで、リースのオラトリオ『信仰の勝利』(cpo/777738-2)を聴く。

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ル・プランス、ミサ、汚れは御身のうちにあらず。 [2013]

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フランス・バロックというと、とにもかくにもヴェルサイユ!国王を頂点に、音楽官僚たちが織り成した宮廷音楽がそのイメージを形作っている。で、実際、オペラなど、宮廷の作曲家に独占上演権が与えられ、見事な一極集中!が、国中に教会があって、それぞれにオルガニストがいて、聖歌隊があって、ヴェルサイユとはまた違う音楽を歌い、奏でてもいた史実。ヴェルサイユがあまりにも燦然と輝くものだから、なかなか見えて来ない地方の状況なのだけれど... かのラモーは、リヨンやディジョンで活躍した後にパリへとやって来たわけだし、レクイエムの名作(後に、国王の葬儀でも歌われた... )を書いたジルは、トゥールーズの大聖堂の楽長だった。必ずしも、パリやヴェルサイユばかりがフランス・バロックではなかった。というより、地方の充実に支えられてこそのヴェルサイユであり、パリだったようにも思う。そんなフランス・バロックの地方をちょっと覗いてみる。
ということで、17世紀、フランス、ノルマンディー地方、リジューの大聖堂の楽長を務めていた、ル・プランスのミサ... エルヴェ・ニケ率いる、ル・コンセール・スピリチュエルの歌と演奏で、ミサ「汚れは御身のうちにあらず」(GLOSSA/GCD 921627)を聴く。

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クープラン、ルソン・ド・テネブル。 [2014]

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音楽室に居並ぶ肖像画に、女性はひとりもいなかった。クラシックは、やっぱり、男の世界なのだ。という固定概念が、数こそ少ないものの、音楽史上における女性たちの活躍を、隠してしまってはいないだろうか?前回、聴いた、17世紀、イタリアのシスターたちの作品に触れると、ふとそんなことを思う。いや、音楽史における女子修道院の存在が気になってしまう。中世には、ヒルデガルト・フォン・ビンゲンという伝説的なシスターもおりました。教会での祈りに音楽が欠かせなかったことを鑑みれば、シスターたちによる独自の音楽文化は脈々と紡がれていたはず... また、そこから生まれた音楽が、出版という形で広く世に知らされていた史実もあって、今年、生誕400年を迎えたシスター、イザベッラ・ベルナルダの、1693年に出版されたソナタなどに触れれば、女子修道院における音楽環境の充実を窺い知ることができる。ということで、イタリアからフランスへ... フランスの女子修道院、さらに、女子寄宿学校で歌われた、聖週間のための音楽を聴いてみる。
ということで、女声による美しい音楽... ヴァンサン・デュメストル率いる、ル・ポエム・アルモニークの歌と演奏で、クレランボーのミゼレーレと、クープランのルソン・ド・テネブル(Alpha/Alpha 957)。この四旬節、美しい祈りの音楽で乗り越えましょう。

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"O dulcis amor"、17世紀、イタリアの女性作曲家たち... [2005]

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3月に入りました。そして、すっかり春めいております。分厚いコートを着なくてもよくなると、足取りも軽くなります。が、今年の春は、キリスト教徒でなくとも、四旬節。家で静かにしていることを余儀なくされ... また、そうなったことで、大混乱!ではありますが、事ここに至っては、そうせざるを得ない事態。しかし、悲嘆に暮れてばかりでは、明日は来ない... この大混乱を前にして、今こそ、我々の日頃の在り方(働き方やら、子育て支援やら、ありとあらゆること... CDCは日本にも必要だし、政治家含め、今、本物のプロフェッショナルが求められている!)を見直す時が来たのだと思います。てか、見直しの絶好の機会!ある意味、このウィルスによる試練は、新時代の春を呼ぶ嵐なのかも... 何より、四旬節の後には、必ず復活祭がやって来る!未だ20世紀に引き摺られている我々の社会が、21世紀のリアルと向き合い、真に21世紀的な在り方を模索し始めれば、間違いなくスマートな時代がやって来るはず。恐れずに前に進む。これこそが、福音!は、ともかく、音楽です。
明日、桃の節句!祝います。女性古楽アンサンブル、ラ・ヴィラネッラ・バーゼルの歌と演奏で、17世紀、イタリアの女性作曲家たちによる作品を集めたアルバム、"O dulcis amor"(RAMÉE/RAM 0401)を聴く。外に行かなくたって、春は、ここに、ある...

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