SSブログ

エルガー、チェロ協奏曲、ケラスが見据える、慟哭、諦念... [2013]

HMC902148.jpg
グンと気温が下がって参りました。気が付けば、11月も下旬です。まさに、晩秋... そこに、しとしと雨に降られたりすると、寂寥感がひたひたと迫って来るようで、身に沁みます。何だか、冬より寂しい感じ... さて、この秋の深まりゆく中、秋はチェロ、あるいは、ヴィオラ・ダ・ガンバ... そんなイメージを持って、いろいろ聴いて来たのですが、それぞれに深い世界(バッハの無伴奏チェロ組曲の、そのミクロコスモスに見えて来る、マクロコスモス... )を味わい、広がる歴史(文明の枠組みを越えて求めることのできる、ヴィオラ・ダ・ガンバの起源... )を見出し、今、新たにその魅力に惹き込まれた。で、振り返ってみると、この季節だからこそ、より向き合えた、チェロであり、ヴィオラ・ダ・ガンバだったかなと... その低音が、より身体に響いて来る季節とでも言おうか... 秋の夜長に読書の秋、じゃないけれど、いつもより落ち着いた空気感の中で聴くからこそ、その存在を丁寧に、繊細に捉えることができるような気がする。音楽は、空気が在って、初めて成り立つもの、ならば、それぞれの楽器に合う空気感もあるのかもしれない。うつろいゆく季節の中で、それぞれに合った楽器を聴くというのも、乙なのかも...
ということで、晩秋、寂寥感を掻き立てるようなエモーショナルなチェロを聴いて、締めます。ジャン・ギアン・ケラスのチェロ、イルジー・ビエロフラーヴェクの指揮、BBC交響楽団の演奏で、エルガーのチェロ協奏曲(harmonia mundi/HMC 902148)。

続きを読む...


nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。