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秋に聴くヴァイオル... ファビュラス!コンソート・ミュージック。 [2013]

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ヴィオラ・ダ・ガンバの起源は、アラブの民俗楽器、ラバーブ(三味線に似ていて、弓を用いて鳴らす擦弦楽器... )に求めることができる。8世紀、イスラム勢力がイベリア半島に進出すると、ラバーブも地中海を渡り、10世紀には、キリスト教諸国にも伝えられたと考えられている。そこから、レベックやヴィエールといった中世の楽器が派生... やがて、ヴィエールは、ヴィオールに進化し、その低音域を担う大きなサイズのヴィオールを、足=ガンバで挟んで奏でたのが、ヴィオラ・ダ・ガンバ。いや、ラバーブがヴィオラ・ダ・ガンバに... この展開が、実に興味深い。普段、音楽史を見つめていると、どうしても、イタリア、ドイツ、フランスあたりに集約されて来るのだけれど、民俗音楽/芸術音楽の枠組みを取っ払って、楽器の歴史まで視野を広げれば、音楽の文明間の交流まで浮かび上がり、とても刺激的なものを感じる。音楽はひとつながりなのだなと、まさに"ワールド・ミュージック"だなと... ならば、"ワールド・ミュージック"として、アカデミックな音楽を、クラシックを見つめると、また違った可能性が拓けるのかもしれない。が、そう、やわらかくないのがアカデミズムであって、クラシックか...
は、さて置き、ヘフラーシェンクフィンガーとドイツ・バロックにおけるヴィオラ・ダ・ガンバのいろいろを聴いて来たので、仕上げに、本家、イングランドへ!ドイツのヴィオール・コンソート、レゼスカパードの演奏で、ギボンズ、シンプソン、バードらの作品を集め、ヴァイオル黄金期を再現する、"Fabulous London"(CHRISTOPHORUS/CHR 77369)を聴く。

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