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熱に浮かされて?レーガー... [2012]

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嗚呼、どこで拾って来てしまったのだろう... インフルエンザ...
高熱というほど熱は上がっていなかったので、風邪だろう。と、楽観していたら、頭の左半分(これがまた奇妙で、中身じゃなく、表面?リンパ関連?)が、眠れなくなるほど痛くなり、痛み止をもらうつもりで近所の病院に行ってみれば、陽性。これまで、何度かインフルエンザの検査は体験しているけれど、"初"陽性に驚きと感慨。ま、そんなこんなで、絶不調下、更新はあるのか?と自問しつつ、更新してしまう。多少、熱が上がっている内に、書いてしまえ!というテンションは、やっぱり熱から来ているのだと思うけれど。また、取り上げるのが、レーガーだったり... もう、こうなれば、とことん熱に浮かされて、ロマンティックな夢の中を彷徨ってみようかなと。
OEHMS CLASSICSで独特の存在感を放ったヴァイオリニスト、ベンヤミン・シュミットが、ハンヌ・リントゥ率いるタンペレ・フィルハーモニー管弦楽団をバックに、長大なるレーガーのヴァイオリン協奏曲(ONDINE/ODE 1203-2)に挑む、ONDINEからのリリースを聴く。

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マーラー芸術の青写真。 [2012]

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イギリスを代表するピリオド・オーケストラ、エイジ・オブ・インライトゥンメント管弦楽団(以後、OAE... )。大概のピリオド・オーケストラ、ピリオド・アンサンブルは、創設者のオーケストラ、アンサンブル、といったイメージが強いわけだけれど、OAEは、そうした、「誰かの... 」ではない。ピリオドにあって珍しく自主独立なあたりが、様々な指揮者とのおもしろい組合せを可能としていて。特に、モダンで活躍している指揮者を積極的に迎え、「首席アーティスト」として、ラトル、エルダー、イヴァン・フィッシャーらが、ピリオド系のマエストロたちと肩を並べ、OAEを支えているのも興味深い点。この、ニュートラルでオープンな感覚が、他のピリオド・オーケストラよりも、OAEをよりおもしろくしているように感じるのだけれど... で、おもしろいアルバムが出た!
最も若い「首席アーティスト」、ロシア出身の期待の星、ウラディーミル・ユロフスキの指揮で、エイジ・オブ・インライトゥンメント管弦楽団による、マーラー!交響詩「葬礼」と、ピリオドで活躍するメッゾ・ソプラノ、サラ・コノリーが歌う、歌曲集『さすらう若者の歌』(signum CLASSICS/SIGCD 259)を聴く。それにしても、「啓蒙時代」を冠しつつの、マーラーというのが、凄い...

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"BARBARIAN BEAUTY" [2012]

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1月もすでに半ば... 正月はすでに遠い過去か...
師走のスピード感は切迫感があるのだけれど、年を越して、正月があっという間に過ぎ去ってゆく感覚は、高速の動く歩道に乗せられている感じ。休み明け、トボトボと歩き始めたつもりが、知らぬ間にスーっと運ばれてしまっているような、師走とは違うスピード感がある。これもまた、ある種の正月ボケなのだろうか?という中で、さらに遠くなってしまった2012年の1月のリリースを取り上げるのだけれど。新譜を追って... なんて掲げてはいるものの、今頃、1年前のリリースを取り上げるとは... ちょっと反省。締めていかねば。
ということで、ヴィオラ・ダ・ガンバの名手、ヴィットリオ・ギエルミと、彼が率いる、イル・スオナール・パルランテ・オーケストラに、ピリオド界の切っての名手たちが参加しての、ヴィオラ・ダ・ガンバのための協奏曲集、"BARBARIAN BEAUTY"(passacaille/Passacaille 972)。エッジの効いたサウンドと、その名の通り、バーバリズムをスパイスに、刺激的なバロックを聴く。

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来たれ創造主なる聖霊よ。 [2012]

明けました。おめでとうございます。本年も、どうぞよろしくお願いします。
そして、気持ちも新たに、更新初めではありますが、えー、ひとまず、クラシックは置いときまして... 結局、見てしまった紅白!ノー・ジャンルにして、トゥー・マッチ!美輪師曰く、オテンコモリ... まさしく、だな、と... しかし、盛り込み過ぎて、盛り切って、やり過ぎて、やり切っているから圧巻!目玉が無いなんて前評判は何だったのか?蓋を開ければ、「紅白」というバケモノ自体が目玉という落ち。何より4時間強、とにかく歌尽くしで、歌に絆されて、何だかわけわからんようになった頃、蛍の光を聴けば、2012年の穢れが落ちている感覚もあったり。紅白は、ある種の荒行か?音楽の滝に打たれ続けるという... で、音楽って、やっぱり凄い。年が改まる頃には、何か、もの凄くポジティヴになれているのだから!この調子で、2013年も、音楽に乗って行きたい!
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ということで、テンション高めに、華々しい音楽で2013年の始めようと思ったのだけれど... 正月の朝は、思いの外、静か... そういうものだと知ってはいても、この静けさに、ちょっと新鮮な感覚を覚え。何より、この非日常感が清々しく。師走を走り切った後でのこの静止した空気感に包まれて、今年、初めて聴く音楽は何だろう?やっぱり静かな音楽を聴こうと、ふと思い立つ... で、アルヴォ・ペルト...
ポール・ヒリアー率いる、シアター・オブ・ヴォイセズ、アルス・ノヴァ・コペンハーゲンの歌と、NYYDクァルテットによる演奏で、ペルトの作品集、"Creator Spiritus"(harmonia mundi/HMU 807553)。北欧の静謐なサウンドで、2013年、始めます。

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ナポリ楽派、スター、歌合戦。 [2012]

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クリスマスも終われば、もういくつも寝ていられずに、お正月。
の前に、紅白です!とはいえ、ここのところ、音楽へのテンションが低下傾向にあるせいで、それほど関心が持てていない事実もあるのだけれど、何だかんだで見てしまうのが紅白... 幸子が出なくても、ツッコミどころは満載のはず。というあたりはさておき、今回、取り上げるのはバロックの歌合戦。バロック期は、今にも勝るスターの時代。どれだけの歌手を揃えられるかで、ヘンデルなどは悪戦苦闘したわけだけれど。そんな時代を垣間見る、驚くべき録音が登場した!カストラート全盛期、女性の役もカストラートがカヴァーした舞台を再現する、豪華、カウンターテナー5人(+テノールひとり)を擁しての、男だけで歌い上げる、あまりに大胆な挑戦!
ディエゴ・ファゾリスの指揮による、コンチェルト・ケルンの演奏で、フィリップ・ジャルスキー、マックス・エマヌエル・ツェンチッチの、カウンターテナー、2大スター競演による、ナポリ楽派の異才、ヴィンチのオペラ『アルタセルセ』(Virgin CLASSICS/6028692)を聴く。

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"siXXes"、古楽から、現代音楽へ、 [2012]

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次世代のヴィオラ・ダ・ガンバのマエストラ、ヒレ・パールがジョン・ケージ!
2012年、ジョン・ケージ生誕100年のメモリアル。まさか"ゲンダイオンガク"切っての異端児の音楽を、古楽界のお嬢様(みたいな容姿は、まるで16世紀頃の絵画から抜け出したようなものだから... 実際、バロック期を研究される音楽学者のお嬢様でいらして... )、ヒレ・パールの演奏で聴くことになるとは。いや、メモリアルというのは、何が起こるのかわからない。だからこそ楽しみなメモリアルでもあるのだけれど。それにしても、大胆なことをする!いや、これまでも、その雰囲気(古色蒼然と、かつただならぬ気品が漂う... )とは裏腹に、古楽の境界を踏み越えて、刺激的な試みも多いわけだけれど、ジョン・ケージとはさらに刺激的!で、興味津々。
ということで、ヒレ・パールのヴィオールを中心に、古楽界の気鋭のアーティストを集い、ジョン・ケージはもちろん、古楽の対岸とも言える6つの20世紀のアメリカの作品を取り上げるアルバム、"siXXes"(deutsche harmonia mundi/88725468022)を聴く。

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ドビュッシー・メモリアル、 [2012]

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12月も半分が過ぎてしまった。という事実にクラクラしてしまう。
まったく、毎年こうなってしまう。「年の瀬」に煽られて、変に慌ただしく過ごすことになって、もう半月が過ぎてしまって、もうあと十日、残すところ一週間、クリスマス、大晦日、除夜の鐘まで全力疾走。そんなスピード感から、一年を振り返ったりすると、一年が余計にあっという間に感じられ。この一年、何か成長があっただろうか?なんて考えると、怖くなる。ので、音楽に目を向けるのだけれど... 2012年といえば、ドビュッシーの生誕150年のメモリアル!そして、このメモリアルの収穫は、何だったろう?多少、盛り上がりに欠けた印象もあるのだけれど、それでもピリオドでドビュッシーが聴けたことは収穫だった。そんなメモリアルを象徴する1枚を聴く!
印象主義はすでにその範疇... ジョス・ファン・インマゼール率いるアニマ・エテルナによる、ドビュッシーの代表作、「海」(Zig-Zag Territoires/ZZT 313)を聴く。

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屋根の上の牛。にて、 [2012]

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近頃のタローは、何か吹っ切れているような印象を受ける...
そんな風に感じるようになったのはいつ頃だろう?やっぱり、Virgin CLASSCSに移ってからか?モードに左右されない、我が道を突き進んで至る、こだわりのタロー・ワールド。それは、大いに魅了されるものだったが、今では、そこから抜け出して、逆にこだわらない、もうひとつのタロー・ワールドで遊ぶような、大人の余裕を漂わせる。先鋭的な若手から、絶妙にベテランの次元へと進化するタロー。Virgin CLASSCSに移ってからの、いい具合にタロー自身から解放される展開が素敵だなと思っていたところに、見事にイメージを崩し切って驚かされる最新盤。アレクサンドル・タローのピアノを中心に、様々なアーティストが集い、1920年代のパリのキャバレーを再現する、"LE BOEUF SUR LE TOIT"(Virgin CLASSICS/440737)を聴く。

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アゴスティーノ・ステッファーニ。 [2012]

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19世紀とじっくり向き合って来ての、18世紀... 何かいつもと違う感覚がある?
ロマン主義の流麗な音楽に耽溺してから、バロックに触れると、そのゴツゴツとした感覚にちょっと中てられる。普段はまったくそんな印象を受けることはなかったのだけれど、やっぱり音楽は時代を経て進化しているのだなと、再確認させられる感覚だろうか。しかし、バロックも魅力的!ロマン主義の音楽からするとワンパターンに感じられるかと思いきや、けしてそんなことはない。前回、聴いた、バルトリが歌う、"OPERA PROIBITA"のオペラ禁止下のローマの音楽の、他のバロックとはまた違うゴージャスさと、濃さには、今、改めて新鮮な思いをし、改めてバロックの多彩さに惹き込まれ... ローマからドイツへ... また一味違うバロックを聴く、バルトリ、最新盤。
まったく以って彼女のマニアックさ、片手間でない音楽学者ぶりには頭が下がるばかりなのだけれど、最新盤も凄い... ドイツで活躍したヴェネツィア生まれのマルチ・タレント、ステッファーニを再発見するアリア集、"MISSION"(DECCA/478 4732)。ディエゴ・ファゾリス率いるイ・バロッキスティの演奏に、カウンターテナーのスター、フィリップ・ジャルスキーを相手にスペシャルなデュエットも... という贅沢な共演もあり、ステッファーニばかりでなく、興味津々な1枚を聴いてみる。

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晩秋のショパン... なんて、いかにもだけれど、思わず癒されて... [2012]

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さて、コテコテが続きます。が、ぼんやりと、疲労感...
やっぱり、コテコテなクラシックというのは、魅了されつつも、どこかで威圧的なのかも。で、ふと思う。名曲と言われる作品ほど、"ドヤ顔"している気がする。で、そういうところに疲労感かなと。ま、ここまで聴いて来たのはオリジナル主義や、ピリオド・アプローチによる演奏。ステレオ・タイプな「コテコテ」とは一線を画す部分もあるのだけれど、やっぱり19世紀のオーケストラ作品というのは、それだけですでにパワフル。振り返れば、19世紀そのものがパワフルだったか... ヨーロッパ中に広がる革命、それから産業革命、ヨーロッパから世界へと進出し拡大する植民地。良くも悪くも、とにかくホットだったのが19世紀。そんな時代に育まれた音楽ともなれば、やっぱりどこかで必要以上にパワフルな部分もあるのかもしれない。で、19世紀中毒になったか?
そして、次は、19世紀、ピアノのアイコン、ショパン!フィリップ・ヘレヴェッヘ率いる、シャンゼリゼ管弦楽団、アレクサンダー・ロンクィヒが弾く、1849年製、エラールのピアノで、ショパンの2番のピアノ協奏曲(Narodwy Instytut Fryderyka Chopina/NIFCCD 031)を聴く。

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