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そりゃ、みんな大好きだよね... メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲... [2012]

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これぞクラシック!という1曲、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲...
三大ヴァイオリン協奏曲として知られる作品だけれど、"ヴァイオリン協奏曲"というスタイルにおいてのみならず、クラシックそのものを体現しているような、際立った存在感がある。例えば、あの1楽章のメロディ!一度聴いたら忘れられない、19世紀、ロマン派なればこその歌謡性!これほどに歌い上げてしまうメロディが他にあるだろうか?クラシックは演歌だよ... なんて言いたくもなる、そのキャッチーさには、ちょっとチープ感も滲み、独特なものがある。が、作品としてのクウォリティは、メンデルスゾーンならではのハイ・クウォリティ!たっぷりと歌い上げながら、優雅で、キラキラと輝き、なかなか他には探せないブリリアントなコンチェルトでもある。そりゃ、みんな大好きだよね... 普段は、コテコテなクラシックを嫌煙していても、告白せずにはおれません。好きです。
という作品を、注目のヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァが、ピリオドのヴァイオリンに持ち替えて挑む?!で、注目のマエストロ、ウラディーミル・ユロフスキの指揮、イギリスを代表するピリオド・オーケストラ、エイジ・オブ・インライトゥンメント管弦楽団がアリーナをサポートするという豪華さ... そんな、ピリオド・アプローチによる名曲、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲(hyperion/CDA 67795)を聴く。

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最新型、オーケストラで聴く、21世紀、チャイコフスキー... [2012]

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毎月、テーマを設けるわけではないのだけれど、11月はクラシック!
で、行こうかなと... 10月、あまりに世界を旅し過ぎて、肝心の「クラシック」から距離ができてしまった反動というか、何と言うか。というより、やっぱり秋はクラシック!19世紀な気分ムンムンのオーケストラ作品をガンガン聴きたい気分。ということで、今月は、コテコテ系なオーケストラ作品をたっぷり堪能する、ザ・クラシック祭り(いつまでやるかは未定... )。普段、やっぱりマニアック過ぎる当blogのようでありまして、下手にマニアックになり過ぎると、ごっそりクラシックの重要なレパートリーが抜け落ちてしまったりでして。いや、けして嫌いなわけではないのだけれど... そうした、クラシックの核心部、19世紀の作品を、今、改めて聴くプロジェクト(かよっ!?)。
トーマス・ダウスゴー率いる、スウェーデン室内管弦楽団による"Opening Doors"のシリーズ、最新盤から、チャイコフスキーの「悲愴」と、「ロミオとジュリエット」(BIS/BIS-SACD-1959)を聴く。のだけれど、ダウスゴーのチャイコフスキーというのは、やっぱりマニアックか?

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秋に聴くフォーレ、2つのピアノ四重奏曲... [2012]

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ふと、広場の木々を見上げると、ぼんやりと色付いていて...
普段、あまりに何気なく過ごしてしまっているのか、季節なんてどこかに吹っ飛んでしまっている。けど、それもまた季節なのか?振り返れば、あの酷い暑さが随分と遠くに感じられ、季節を意識せずに、日々、穏やかに過ごしていられることこそ「秋」なのかもしれない。そうして、はっと気が付く瞬間が来る。木々が色付き始めて、何となく肌寒さを感じて、毛布を引っ張り出して来て、いつの間にか秋が深まっていることに。
そんな深まる秋に聴く音楽、久々にしっとりと室内楽を、少しセンチメンタルにフォーレなど... 見出した秋に、より浸るために... シューマンのピアノを含む室内楽作品の全てを網羅した壮大なるシリーズを完成させたエリック・ル・サージュが次に挑む、フォーレのピアノを含む室内楽作品のシリーズから、フォーレの2つのピアノ四重奏曲を取り上げるvol.2(Alpha/Alpha 601)を聴く。

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そして、還る... 源流としてのグレゴリオ聖歌に... [2012]

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10月、音楽で旅して来て、そろそろ帰ろうかなと... さて、何処へ帰るか?
と、辿り着いたのは、グレゴリオ聖歌。それは全ての音楽の始まり... なんて言ってしまうのは大袈裟だろうか?が、今や全世界に広がる西洋音楽。日本だって例外ではない。明治政府による西洋化政策の一環として、西洋音楽の導入が始まって以来、日本は見事に西洋音楽へのリフォーマットをやってのけた。それが良かったのか、悪かったのかはさて置き、我々の音楽は、東洋の果てに在っても、西洋音楽であって、その源流にはグレゴリオ聖歌があるのだ。クラシックに、その延長線上にある現代音楽に限らず、AKBも、津軽海峡冬景色も、元を辿ればグレゴリオ聖歌... そんな風に思いっきり引いて音楽史を捉えると、何だか珍妙で、かなりおもしろい。あの神妙なグレゴリオ聖歌が、時を経て、極東へと伝わり、21世紀の日本の音楽シーンを紡ぎ出しているのだから。
さて、話しを戻して... 大西洋を渡り、地中海を巡り、世界中を漂泊して帰るグレゴリオ聖歌... ヤーン・エイク・トゥルヴェ率いる、エストニアのヴォーカル・アンサンブル、ヴォクス・クラマンティスが歌う、"Filia Sion"(ECM NEW SERIES/476 4499)を聴く。

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コッツウォルズから、日本まで... ホルストの『惑星』への道程。 [2012]

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少しクラシックを離れて旅し過ぎたか?クラシックへ還ってみる...
けど、旅は続きます。英国から、インド、さらには日本まで!ホルストのオーケストラ作品でいろいろと巡るのだけれど。『惑星』でないホルストというのが、「旅」というレベルを越えて冒険的?ふと振り返ると、『惑星』と、あといくつかしか聴いたことのないホルスト。そうした中で、ホルストが、日本についての作品を書いていたことを、初めて知る。ずばり、日本組曲。第2次大戦前、欧米で活躍したダンサー、伊藤道郎(1893-1961)の委嘱による作品とのこと... いや、こういう先人がいたことに、今さらながらに驚き、興味を覚える。というより、こういう日本人がいたことに関して、もっと紹介されてしかるべきのように感じるのだけれど。ナショナリズム云々以前に、日本人は「日本」について、実はよく知らないのでは?自身の反省も含め、近頃、特に感じるのだけれど。
音楽に話しを戻しまして、NAXOSのもうひとりのマエストラ、ジョアン・ファレッタの指揮、アルスター管弦楽団による、ホルストの、その日本組曲など、様々なフォーロワな音楽に関心を示したホルストらしい、多彩な管弦楽作品を集めた1枚(NAXOS/8.572914)を聴く。

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"ラテン"の迷宮、迷子の鳥たち... 迷子になってこその魅力... [2012]

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さて、秋は旅行シーズン!ということで、大胆に海を渡ってみる?
ルネサンスからバロックへとうつろう頃、イギリスからアラビアまでを旅したテシエに続いての旅する音楽は、大西洋を渡り南米へ... それでいて、渡るのは海ばかりでなく、ジャンルまでも?古楽から派手にラテン・ミュージックの世界へと飛び込んでしまうアルバム。いや、古楽がフォークロワな性質を持ち、ワールド・ミュージックとただならず近しい関係にあることは言うまでもないのだけれど、ここまでガッツリとラテン・ミュージックをやり切ってしまうとは... 呆気に取られつつも、やっぱり魅了されてしまうのはラテン・ミュージックが持つ魔法?
という、鬼才、クリスティーナ・プルハル率いる、古楽アンサンブル、ラルペッジャータによる"Los Pajaros Perdidos"(Virgin CLASSICS/0709502)。南米各地のフォルクローレから、ピアソラに、サンバ!最後はベサメ・ムーチョと、古楽も、クラシックも忘れて、楽しむ!

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"PSALMS" [2012]

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10月になって、台風が行って、秋はより身近に...
が、世の中は、紅葉なんてスっ飛ばして、もう第九の案内に、クリスマス関連のリリースと、すでに年末を見据えている。そして、その忙しなさに、中てられてしまう。いや、毎年、中てられる。資本主義の、あまりに"time is money"な季節の運び方に、季節感そのものが狂ってしまう。近頃、ふと思うことがある。世の中、あまりにタイトになり過ぎているのではないだろうか?少しスロー・ダウンしてみると、意外と景気は良くなるのかもしれない。って、そう単純なものではないのだけれど、そんなことを思いたくもなる世の中でして。
さて、かなり、濃く、『聖書』の世界を聴いて来たので、少しスロー・ダウン?というか、爽やかな秋空のようなア・カペラのコーラスを聴いてリフレッシュしてみようかなと... ダニエル・ロイス率いる、エストニア・フィルハーモニック室内合唱団が歌う、メンデルスゾーンとクレークの詩篇で編まれたアルバム、"PSALMS"(ONDINE/ODE 1201)。って、やっぱり『聖書』の世界が続く。

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1846年、エリヤ... [2012]

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エリヤが来て、メシアが来る...
というのが、旧約聖書の流れなのだけど、『メサイア』を聴いてから、『エリヤ』を聴いてみる。って、何だか、随分と『聖書』の世界にはまってしまったようだけれど... よくよくその物語を見つめると、下手なSFよりずっとドラマティックでエンターテインな印象を受ける(特に旧約... )。例えば『エヴァンゲリオン』が、そうした世界を拠り所に独自の物語を描き出したように、想像を掻き立てる様々なドラマやミラクル(時々オカルトも... )が詰まっていて。どうも、一般的には、説教臭い大昔の本... なんてイメージを持たれかねないのだけれど、実は非キリスト教徒でもおもしろい。いや、非キリスト教徒だからこそ、フルに楽しめるのか?そんな『聖書』の世界を描く数々のオラトリオ... 話しが話しだけに、オペラよりも凄い情景が描き出され、迫力満点だったり。そして、旧約から新約へと橋渡しされるあたりを歌うメンデルスゾーンの『エリヤ』。三大オラトリオの一角を占める傑作!もちろんスペクタキュラーなシーンだってある。そんな『エリヤ』を、ピリオド・アプローチにして、特大規模で挑む!?
signumに移って以降、次から次へとアルバムを繰り出し、再びその存在感を増しているイギリス、ヒリオド界の第2世代、ポール・マクリーシュと、彼が率いるガブリエリ・コンソート&プレイヤーズに、さらに2つのコーラス、3つのユース・コーラスを招いて、壮大に繰り広げられるメンデルスゾーンのオラトリオ『エリヤ』(signum CLASSICS/SIGCD 300)を聴いてみる。

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ヴァインベルク。ソヴィエトの音楽の洗練。 [2012]

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結構、行き当たりばったり(あるいは、お財布の都合... )で、何を取り上げるかを決めているのだけれど、ここのところは、近現代モノが続く。ま、そうしたあたりが「好き」ということも大きいのだけれど。一方で、2012年のクラシックは、20世紀前半、「近代音楽」の頃がおもしろい気がする。何かと興味深いリリースが多い気がする。例えば、ショスタコーヴィチの影にすっぽりと隠れてしまったソヴィエトのもうひとりの作曲家、ヴァインベルク... かなりマニアックではあるのだけれど。よって、けして目立つものではないけれど。静かに、それでいて着実に盛り上がっているヴァインベルク・ルネサンス... いや、それだけの魅力があるヴァインベルク!
ということで、CHANDOSのヴァインベルク担当(?)、トルド・スヴェドルンドの指揮、イェーテボリ交響楽団による、ヴァインベルクの20番の交響曲と、クレース・グンナルソン(チェロ)をソロに迎えての、チェロ協奏曲(CHANDOS/CHSA 5107)を聴く。

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われら死者の復活を待ち望む。 [2012]

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新しいシーズンが始まる... そして、新しい体制も始まるわけだ...
ジュン・メルクルに率いられ、おもしろいポジションを築いたリヨン国立管。ドイツ出身のマエストロと、パリではないフランスのオーケストラのコラヴォレーションは、透明感を湛えつつ独特のトーンを生み出し、その新しい感覚に魅了されずいられなかった。が、このコラヴォレーションも昨シーズンまで。リヨン国立管は、スラトキンと新たなシーズンを始めることに... もちろん、スラトキンはスラトキンで、また魅力的な演奏を聴かせてくれるだろうけれど、メルクルとの演奏を、もう少し聴いてみたかった... リヨンの政治が発端の交替だっただけに、余計に感じてしまう。何より、メルクル+リヨン国立管の最後のアルバムとなったメシアンの充実ぶりを聴けば、残念でならない。
という、ジュン・メルクルと、彼が率いたリヨン国立管弦楽団による2枚目のメシアン、「われら死者たちの復活を待ち望む」、他、2作品(NAXOS/8.572714)を聴く。

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