SSブログ

シベリウス、5番の交響曲、初稿と決定稿。 [before 2005]

BISCD863.jpg
最初は、涼めるかなァ。くらいの、軽いノリで聴き始めた「北欧」の音楽だったのだけれど、改めて北欧と向き合うと、ちょっと、ドギマギさせられる。いや、IKEAだ、H&Mだ、さらには「ヒュッゲ(デンマーク発の「足るを知る」的なナチュラルでシンプルなライフスタイル... そんな感じ?)」だ、とか、21世紀の「北欧」のイメージは、実にクールであって、そのクールさに引き寄せられて、遠い遠い日本に在っても、いつの間にか身近(名古屋市のレゴランドに続いて、飯能市にムーミン谷がやって来るしね!)な気がしていたのだけれど... 甘かった!本物の北欧は、ただならない。アイスランドのレイフスの豪快な音楽を聴いて、そこに反映される北極圏を目前とした自然の厳しさ、ヴァイキングの記憶を呼び覚ます荒々しさ、北欧神話を思い出させるミステリアスさ、栄光ばかりでない歴史が放つ仄暗さ... 何だろう、北欧は、濃密?ヨーロッパにしてヨーロッパではないような、独特な居住いを見出して、驚かされ、そして、惹き込まれる。西欧の美しさとは一味違う、北欧の密度に呑み込まれる。
ということで、オスモ・ヴァンスカが率いたラハティ交響楽団による、シベリウスの交響曲全集から、5番の交響曲、1915年に作曲された初稿(これが、初録音でした... )と、1919年に完成された決定稿を収録した意欲的な1枚(BIS/BIS-CD-863)を聴く。

続きを読む...


nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。