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花咲けるドレスデンの教会音楽、カトリックも!ルター派も! [before 2005]

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四旬節ということで、教会音楽を聴いております。でもって、バロックのもの...
いや、改めて音楽史を俯瞰して思うのです。バロック期は、教会音楽の黄金期!宗教改革があり、対抗宗教改革があって、教会の意識は変わり、人々に開かれた場所となって行く教会。その過程で、教会は音楽センターに進化し、より多くの人々が、より豊かな音楽に触れる機会が生まれ、ますます盛り上がり、発展して行った音楽... そうした教会と音楽の関係をつぶさに見つめると、宮廷の存在が、少し、小さく感じられてしまう。バロックを象徴するオペラは、フィレンツェの宮廷、あるいは、その廷臣たちの邸宅で煮詰められ、誕生(1597)するわけだけれど、その文化が大きく花開くのは、ヴェネツィアに公開のオペラハウスが開場(1637)してから... 一方、器楽曲では、17世紀後半、教皇領の地方都市、ボローニャを拠点とした音楽家たち、ボローニャ楽派の面々が、街の中心、サン・ペトローニオ大聖堂の構造を活かして、新しい音楽の形、つまり現在のクラシックの定番の形(ソナタやコンチェルト... )を提示し、最先端を走っていたわけだ。もちろん、宮廷の支援も欠かせなかったことは間違いない。けれども、より多くの人々と触れ合うことで、バロックの音楽は大きく花開いた。
さて、今回は、その対極を極めます。ヘルマン・マックス率いる合唱団、ラニッシェ・カントライと、ピリオド・オーケストラ、ダス・クライネ・コンツェルト、そして、マリフ・ザードリ(ソプラノ)、カイ・ヴェッセル(カウンターテナー)らによる、ドレスデンの宮廷の主、ポーラント王を兼ねたザクセン選帝侯のための教会音楽集、"MISERERE"(CAPRICCIO/C 10557)を聴く。

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