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秋から冬... そして嵐がやってきて、振り返る。 [overview]

先週末に続いての春の嵐... 台風さながらの荒れ模様に驚かされたわけだが、ちょうど年度が切り替わる頃の嵐というのは、何だか象徴的でもあり... ゴーォッゴーォッという凄まじい風の音を聞きながら、それは古い年度を吹き飛ばしているようでもあり、新しい年度の始まりを意識させられる。いや、新しい意識を持って、前に進まないと... ここのところ、ニュースを見ていると、あーだこーだ言うばかりで前に進まない現状に辟易させられる。これまでのままではダメだとわかっていながら、どうしてこうも前に進めないのだろう?そうしたモヤモヤを春の嵐は吹き飛ばすようで、あまりに強過ぎる風に慄きながらも、どこかでカタルシスを感じている?こんな風に、世の中のあらゆる場面で、モヤモヤを吹き飛ばせたなら、どんなにか気持ちいいだろうなと、つくづく感じるのだけれど。なかなか前に進み切れていない当blogでもありまして... 年度も改まり、新規一転と行きたいところが、何かとズレ込んでいる現状。で、今頃になって、2011年を振り返り始めることに。
で、その前に、まずは、2011年、春から夏に掛けて夏から秋に掛けてに続く、秋から冬... そして先日まで聴いてきた27タイトルを振り返る。

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2011年、秋から冬にかけてのリリース追うはずが、2011年の聴きそびれを特に聴いていたようなところもあって、すでに2011年を俯瞰するようなラインナップ。となると、思いの外、盛りだくさん!こうやって、振り返ってみると、何気にどれもすばらしく、印象に残るものばかり。春から夏に掛けて夏から秋に掛けてのようには、なかなか絞り難くもあり、さてどうしようか...
ということで、まずは驚かせてくれたアルバムを5つ。その1枚目、新ウィーン楽派の他に、12音技法を試みていたというロシア出身の作曲家、オブホフの再発見、ゴットリーブの弾く、オブホフのピアノ作品集(SISYPHE/SISYPHE 010)。新ウィーン楽派ではない12音音楽の新鮮さ!その魅力的なサウンドは、もっと注目されるべきもの。それから、ピリオドで、ブラームスの大作に挑んだ、エールハルト+ラルテ・デル・モンドによる1番のピアノ協奏曲(MDG/904 1699-6)。ピリオドでやってしまうのか?!と、とにかく驚かされながら、見事にやり切ったその演奏はすばらしく。主役たるリットナーのピアノよりも印象的?いや、もちろんリットナーもすばらしかった!そして、さらに驚かせてくれたのが、マクリーシュ+ガブリエリ・コンソート&プレイヤーズによるベルリオーズのレクイエム(signum CLASSICS/SIGCD 280)。とにもかくにも巨大過ぎる作品を、どうピリオドで捉えるのか?と、興味津々だったものの、そういう穿った見方を忘れさせる、滔々と歌い紡ぐレクイエムに、シンプルに感動... この異形のレクイエムのイメージが変わってしまう... それから、驚きの共演!Virgin CLASSCSが誇るカウンターテナー、ジャルスキーとツェンチッチによる"Duetti"(Virgin CLASSICS/0709432)。同じ声域のスターの共演というのが珍しい... というより、ディーヴァ同士、ぶつかんない?なんて、下世話な心配をしてみたり。が、卒なくデュエットし、その卒の無いところに、さり気ない美しさを響かせて印象的。クリスティ+レザール・フロリサンによる確かなサポートも聴かせ所。で、さらに驚かされた共演が、ワールド・ミュージックで活躍するヴァイオリニスト、ヴァレントと、オランダ・バロック協会による"BARBARIC BEAUTY"(CHANNEL CLASSICS/CCS SA 31911)。テレマンと中東欧のトラッドを組み合わせてしまうスリリングな1枚は、とにかく音楽の活きの良さにも驚かされ、つい踊り出しそうな気分に... それにしても、おもしろいことを考え出す!
もちろん、トリッキーなおもしろさばかりではなかった、秋から冬... そして先日まで聴いてきた27タイトル。その演奏の見事さで、深く印象に残ったアルバムを5つ。まずは、ヴィヴァルディのオペラ『ファルナーチェ』(Virgin CLASSICS/0709142)を演奏した、ファゾリス+イ・バロッキスティ。きっとすばらしい演奏だろうと楽しみにしていたアルバムだったが、さらに期待を上回るサウンドに改めて聴き入ってしまった。なかなかブレイクし切らないあたりがもどかしく感じるのだけれど、彼らの揺るぎなさは、やっぱり凄い... そして、ミンコフスキ+レ・ミュジャン・デュ・ルーヴルによるベルリオーズの「イタリアのハロルド」(naïve/V 5266)。いつもながらのキレと、鮮やかなサウンドは圧巻!で、エキサイティング!何より、本当の意味で、ロマン主義の時代を形にできている演奏なのではないだろうか... こういうベルリオーズに触れてしまうと、彼らによる19世紀のレパートリーをもっともっと聴きたくなってしまう。さて、このあたりでピリオドを離れまして... まずは、アムラン。彼が弾いたリヒャルト・シュトラウスのブルレスケ(hyperion/CDA 67635)が忘れられない。この難曲を、まったく無理なく、というより本当に難曲なの?というくらいに、軽々と弾きこなしてしまうアムランの超絶技巧... それは、今さらの話しではあっても、その凄さに出くわすと、やっぱり凄い!となってしまう。で、凄いだけでなく、この風変わりな作品を、実に魅惑的に響かせもして、ハイ・テクニックばかりでない音楽性にも、改めて感服させられる。そして、もうひとり、ハイ・テクニックの持ち主、ハフ。メモリアルであったリストの2つのピアノ協奏曲と、グリーグのピアノ協奏曲(hyperion/CDA 67824)という、コッテコテなアルバム... なのだけれど、そのコッテコテなあたりから、クラシックの本当のおもしろさを巧みに抽出して、コッテコテこそおもしろい!と、思わせてくれる絶妙さ。この人ならではの仕事ぶりだなと、つくづく。しかし、ハフが弾くとなると、どんな作品もシンプルにカッコいい!
最後は、今、最も気になる弦楽四重奏団、ディオティマ四重奏団によるアメリカの弦楽四重奏作品集(naïve/V 5272)。ライヒの代表作、ディファレント・トレインズに、バーバーのかの有名なアダージョのオリジナルを含む1番の弦楽四重奏曲、クラムの伝説的キテレツ作品、ブラック・エンジェルズ... と、果たして1枚のアルバムに収めてしまっていいものだろうか?という選曲ながら、あっさりとこなしてしまうディオティマ四重奏団の器用さに舌を巻く。そして、彼らの確信に充ちたサウンドで捉えられた3作品は、それぞれに鮮やかに響き出しイメージを刷新してしまう。いや、ライヒにしろ、バーバーにしろ、クラムにしろ、こんなにもおもしろいとは感じたことはなかったかも。そのインパクトは、何気に凄いのかも...

とりあえず、10タイトルをここに取り上げたのだけれど、他もすばらしく。ヘンゲルブロック、パーヴォ、テツラフ、ジャンス、レイス、ドゥルス・メモワール、アッコルドーネ、細川... もう切りがないので、ここで一区切り。そうして、やっと、2011年を振り返ることができる!

2011年、春から夏に掛けての24タイトル2011年、夏から秋に掛けての21タイトル...




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