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METは来る。 [miscellany]

風評被害... と言えば、「福島」である。
大津波に襲われ、原発事故が起きてしまった福島県。だが、福島県は、47都道府県にあって3番目に大きいということを知っているだろうか?つまり、原発事故ばかりが福島県ではない。避難区域は、その面積の1割に満たない。はずが... 一度、噂に踊らされてしまえば、無知が知識に勝ってしまう!という、普段なら考えられないようなことが起きている。そういう事態に驚き、その理不尽さに、歯痒い思いをするばかりなのだが...
今度は、「日本」そのものが風評被害に... オーケストラの来日公演などが、次々にキャンセルとなっているとのこと。そして、日本のクラシック業界が、相当な損害を被っているらしい。そんな記事を目にし、何とも言えない心地に。まるで世界に見捨てられたような、そんな気持ちにすらなる。

世界中からの日本への惜しみないサポートがある一方で、来る人... 来ない人...
こういう状況に、もの凄く複雑な感情を抱いてしまう。最近だと、ジャスティン・ビーバーの来日が象徴的(って、このblogで例に挙げるのもなんだけど... )。ジャスティンそのものは、今こそ日本へ!と、来日を果たしたわけだが、スタッフは頑なに来日を拒否したとか... ちなみに、WHOは、日本への渡航制限は必要ない。としている。何より、今、日本において、地震、大津波が襲った東北地方沿海、原発事故で非難を余儀なくされている地域以外では、申し訳ないくらいに変わりなく暮らしているわけで。来日拒否の、その頑なさがまったく理解できない。というより、そういう頑なさの根っこにある情報は、どういうものなのか?そして、今、日本は、日本の状況を、世界にどう発信しているのだろうか?ちゃんと、事実が伝わっているのだろうか?福島も含めて、事実を伝えるメディアの姿勢というものが、とても気になる。政府、東電へと、厳しい視線が向けられているわけだが、情報を発信するメディアにも、鋭い視線を向けなくてはいけないのでは?と思うのだけれど。このblogで書くことでもないか... それにしても、この疑心暗鬼のトンネル、いつ抜け出ることができるのだろう。

さて、話しをクラシックに戻して... 欧米からの来日が途絶えて、日本のクラシック業界が厳しい。という事態を冷静に見つめてみると、興味深く思うことがある。つまり、日本のクラシック業界は、日本のクラシック・ファンと、欧米のクラシックの取り次ぎ役でしかないのか?ということ。そもそもクラシックとは、欧米人によるものでなくてはならないのか?日本のクラシックは、日本人では成立し得ないのか?日本における過度な舶来信仰からか、これまでの日常だった日本のクラシックが、実はバランスを欠いたものであったと、今回のことで、明るみになったように感じる。ならば、これを機に、日本のクラシックも変えてみたらどうだろう?エネルギー問題ばかりでなく、クラシックも、今、その在り方を見直すいい機会なのでは?
もちろん、これまでだって、国産クラシックはいろいろと努力を積み重ねてきた。が、それを支援し、盛り上げる機運が育ちにくいわけで... 欧米からの派手な引っ越し公演に注ぎ込んできた資金を、これからは国内に回したなら。クラシック・ファンの財布もまた同じように、あと少し、国内に向いて開いてみたなら。何か、新たな流れが生まれるように思うのだけれど。3月11日、日本の半分が大きく揺さぶられ、海岸線には巨大な津波が襲い掛かった。が、これを機会に、某かの意識が、日本に生まれたように、誰もが感じていると思う。ならば、クラシックも、あと少し、意識を持って、これからを歩んで行けたなら、新たな展開が待っているはず。

何だか、話しが大きくなり過ぎてしまって... こんなことになるはずではなかったのだけれど...
ということで、予定していたのが、2007年のリリースを振り返る。唐突に、2007年なのだけれど。実は、6年目に入ったこのblog、途中、放置状態になったことがありまして。その放置状態だった頃、2007年の空白を埋めようかと企図。で、2007年リリースのアルバムをざっくり聴き直してみたら... これが、極めて興味深く、聴き入ってしまうものばかり... 2007年、その時に聴いたよりも、よく聴こえてしまうのはなぜ?まさに、これがCDを寝かすというやつか?やっぱり、CDは熟成するのか?なわけないよ... いや、聴く者が多少なりとも熟成したか?いや、単に年喰っただけか... は、ともかく、2011年の新譜を追いつつ、その合間に、2007年のリリースも、印象に残るものの、いくつかを、改めて紹介できたらと、考え中。

ところで、新聞をめくっていたら、メトロポリタン・オペラの来日公演の広告を見つける。
いや、チケットを取っているわけではないけれど、予定通り来るんだ... と、ちょっと、ほっとしてみる。しかし、ファビオ・ルイジに、ジャナンドレア・ノセダの指揮で、『ラ・ボエーム』、『ドン・カルロ』、『ランメルモールのルチア』とは、見事に的を得ていて... ネトレプコのミミ(結局、キャンセル... )に、ダムラウのルチアとなれば、さらに贅沢... 予定通り、とはいえ、METの心意気に打たれるところあり。




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