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2011年の風の向かう先は? [miscellany]

スタバのロゴが新しくなって、簡素化されるらしい。
セイレンを取り囲む"STARBUCKS COFFEE"の文字が無くなるのだとか... で、不評らしい。見慣れていることもあるだろうが、個人的には、やっぱり、これまでのロゴが好き。周りの文字が消え、セイレンだけだと、何のロゴなのかまったくわからなくなってしまうし... と、そんなスタバの話題で思い出すのが、harmonia mundiのロゴ。アンモナイトのイラストが、渋くも、くるくるっと、かわいらしくもあり、お気に入りだったのだが、今や簡素化されて、妙な二重丸(?)に... これがアンモナイトだと、わかる人、いるのだろうか?
それにしても、世の中、どうも簡素化の方向に流れている。ロゴに限らず、あらゆる場面で、シンプルにしたがる傾向が強いような... 何でもかんでも分かり易くあれ!というのが、「21世紀」的な傾向?なのかもしれないけれど、それって、どうなのだろう?と、あちらこちらで、疑問に思う。

例えば、地方自治体の名称... ひらがなの名前がやたら増えて、小学生を相手にしてるのか?なんて、ツッコミを入れたくもなる。何より、表意文字(漢字)から、表音文字(ひらがな/カタカナ)に置き換わることで、文字に籠められていた意味が消され、その土地が培ってきた年輪のようなものまで失われてしまうかのよう... 分かり易いことは大切だが、安易なキャッチーさばかりに目が行き、考える余裕を奪っているようにすら感じる。そうしている内に、時代が、どこか空っぽな方向へと突き進んでいるようで、どうも好きになれない。
今の時代、間違いなく無駄は多い。が、最も無駄を省かなくてはいけないところは、巧く隠されていて。一方で、やたら世の中に「シンプル」を強いてくる空気感があるような。ないような。誰がそういう空気感を仕掛けているのかはしらないが、知らず知らずに蔓延る簡素化症候群のようなものが、薄気味悪い。ま、こうしたあたりに敏感になるのも、無駄だと切り捨てられがち(?)な、いや無駄があってこそ成り立つようなクラシックなんかを好んで聴いていたりするからかもしれないけれど...

そんな、クラシックの2011年は?
ウェルザー・メストが指揮台に立った、ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートで、リストのメフィスト・ワルツが取り上げられ、新年早々、驚かされた。一応、ワルツはワルツだけれど、シュトラウス家のワルツとはまったくの別物だし... が、そこで、初めて知った、リストの生誕200年のメモリアル!(ちょっと遅過ぎ?)
超絶技巧の華麗なピアノ作品に、ドラマティックな交響詩と、実は、リストこそ、コテコテなクラシックのアイコンでは?なんても思うのだけれど... 近頃、どこかでコテコテは忌避されるような、されないような... で、リストを耳にする機会が減っているように感じる。だからこそ、リストのメモリアルには期待してしまう!幻のオペラとか、なかなか取り上げられない宗教大作とか、厳めしい交響曲とか、いろいろリリースされれば、いいなぁ~ と、淡く期待。そうそう、まもなくhyperionから、なんと99枚組(!)、レスリー・ハワードによるピアノ作品全集(hyperion/CDS 44501)がリリースされる。さすがは、メモリアル!
ところで、年も改まり、アーティストたちの新たな動静が気になる...
ヴァイオリン界の新たなアイドルとして、鳴り物入りでDGからデビューした庄司紗矢香が、まもなくMIRAREからアルバムをリリース!と聞いて、驚く... ユニヴァーサルとは関係が切れたのか?
今やただならぬヴァイオリニスト(この人は、演奏家というより巫女の類いだよね... 時として、その演奏、音楽を越えてくる... )に変貌した庄司紗矢香。すでにかなりの個性派だと思うのだけれど。だからこそ、レコード会社はボヤボヤしてないで、ガンガン録音し、次々リリースして欲しい!という点で、MIRAREだったらかなりおもしろいものを聴かせてくれそう... で、レーガーとバッハの無伴奏ヴァイオリンのための作品集(MIRARE/MIR128)というから、期待せずにはいられない!アーティストを飼い殺しするしか能が無いレコード会社から、どんと羽ばたいて、その異彩っぷりをクラシック・シーンに放ってくれると嬉しいのだけれど。どうなるのだろう?
それから、ATMAから大出世、EMI系から立て続けにアルバムをリリース。その新たな看板指揮者となるのか?と思っていたヤニク・ネゼ・セガンが、まもなくBISからアルバムをリリース。彼が率いるロッテルダム・フィルと、ベルリオーズの幻想交響曲(BIS/BIS SA 1800)というから、真っ向勝負な1枚だと思うのだけれど... 何かあった?てか、EMIがちょっとやばい?とか、いろいろ想像してしまうのだが、北欧の個性派、BISとも縁を結んでくれたなら、これからおもしろくなりそうな予感も...

さて、年が明けて、harmonia mundiの2011年、春夏コレクションを紹介する"hmnews 2011"が公開された。いや、楽しみにしておりました!で、その内容に、今から楽しみ!そうした中で、特に気になったのが、気鋭のピアニスト、アレクサンドル・メルニコフが、1875年製のベーゼンドルファーで、ブラームスのソナタを弾くアルバム(harmonia mundi/HMC 902086)。メルニコフがピリオドの領域に踏み込んでくるとは... 大いに驚かされつつ、楽しみでならないのだけど...
それから、harmonia mundiのヴァイオリンのミューズ、イザベル・ファウストが、ブラームスのヴァイオリン協奏曲(harmonia mundi/HMC 902075)をリリース... というあたりは、ともかく、その伴奏を担うのがハーディング+マーラー室内管ということに、ちょっと驚く!ハーディングも、DGを出る?いや、harmonia mundiあたりから、ハーディングをいろいろ聴いてみたい... モダンも、ピリオドも、ハーディングならではのフットワークの軽さを活かせるのはharmonia mundiなはず...
そして、ハンス・クリストフ・ラデマンを首席指揮者に招いて、新体制となったRIAS室内合唱団が聴ける、ヨハン・ルードヴィヒ・バッハのアルバム(harmonia mundi/HMC 902080)も楽しみ。バッハ一族にして、大バッハの家族ではない作曲家を聴けるというのも興味津々なのだが、RIAS室内合唱団が、久々の本格派バロックを取り上げるあたりが嬉しくて... 黄金時代を築いた、クリード時代を彷彿とさせ、期待せずにはいられない。
さらに、そのクリード+ヴォーカルコンソート・ベルリン、ヒリアー+シアター・オブ・ヴォイセズ、シュタイアー、イェルサレム四重奏団... 気になるアルバムを次々と繰り出してくれるのは、嬉しいのだけれど、ヘレヴェッヘ+シャンゼリゼ管のブルックナーは、やっぱり幻となるのか?




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