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3月、"ピリオド"シフト? [overview]

さて、3月を振り返ってみる。
なんとなく、"ピリオド"シフト... いや、11タイトル中、7タイトルが"ピリオド"もの。となると、偏り気味?なんても思うけれど、やっぱり"ピリオド"勢は元気がいい!バロック辺りで大人しくしている... なんてあり得ない、縦横無尽さ。次から次へと新しいレパートリーを開拓して、驚かされて、目が離せないなと。もちろん、"ピリオド"ばかりではないのだけれど。振り返って。3月に聴いた、11タイトルは...

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なんとなく、"ピリオド"シフト... で、いろいろと発見あり、驚きあり。の3月。突っ込みどころもチラホラあったり?21世紀、偽ブランドが出回って問題になったりするけれど、18世紀、偽ハイドンが出回っていた!?という、ヴァン・ワース+レザグレマンによるハイドンのアルバム、その視点、なかなか興味深く...
鬼才、マルゴワールが、とうとうノイコム自身の作品をリリース!してくれたことは大歓迎なのだが、そのコーラスの選択が、突っ込みどころだったか... で、マルゴワール、次もノイコム... 荘厳ミサ(K617/K617212)をリリース予定とのこと。で、今度は、ナミュール室内合唱団!ならば一安心。
ガーディナー+ORRのブラームスの2番の交響曲は、期待をし過ぎたのか?すばらしい演奏なのだけれど、どこかで消化不良?彼らの過去の名演が、頭をチラつく... が、シュトゥッツマンの濃厚なアルト・ラプソディは最高!ブラームスがマーラーのように響き出すのが印象的。
ノイコム、ブラームスと、"ピリオド"で、じわりじわり19世紀を下った先に... シュヴァリエの弾く、1905年製、エラール・ピアノが奏でるサティ。恐るべし、"ピリオド"!この作曲家までも、呑み込むとは。そして、その仄暗く、怪しげなサウンドが、ジャスト「世紀末」で、サティと、その時代の空気感が、やっとつながった思いも...

そんな3月、最も印象に残るのは、"モダン"での、タローのサティ。
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サティの多彩な仕事ぶりを俯瞰しつつ、"Solo"と"Duos"、抜群のセンスでもって綴られる2枚組は、新たなサティ像を見るようで... それでいて、タローの新たな一面を見るようでもあって... 特に興味深いのが、"Duos"。これまで、孤高の音楽世界を築いて、そのストイックさに魅了されてきたタローだったが、デュオの相手に身を任せるような姿勢を見せ、これまでとは一味違う音楽を響かせてくる。ストイックさよりも茶目っ気を。また、大胆に"クラシック"から踏み出して、極上のシャンソンも聴かせたり... そして、そのシャンソンを歌ったジュリエットが、たまらなくいい味を醸していて... この、ジュリエットという存在、大いに気になる。

さて、タローばかりでなく、シュヴァリエのサティも聴いた3月... 思いがけなく、これまでになく、たっぷりサティと付き合ってしまった。が、そうして、初めて見えてくることもあって。これまでも、ミニマル・ミュージックの先駆として、そしてジョン・ケージが影響を受けた作曲家として、なんとなく認識はあったけれど、そのあたり、今さらながらに納得。この作曲家の先進性、侮れない!
まず、タローの弾く、『メドゥーサの罠』は、なんと、プリペアド・ピアノ... ケージがプリペアド・ピアノを発明する24年前、1916年の作品であるから凄い。もちろん、ケージ作品のように、"洋琴ガムラン"と化した、ブッ飛んだサウンドとは違うのだけれど、やはり衝撃的。一方、タローとル・サージュの連弾による「シネマ」などを聴いていると、ライヒやグラスのノリが聴こえてきて... ヴェクサシオンなどとは違った意味(単なる繰り返しではなく... )で、サウンドそのものからもミニマル・ミュージックを感じ、クール!また、サティのシンプルな音楽を、たっぷりと引き伸ばして弾くシュヴァリエの演奏を聴いていると、ぼんやり、モートン・フェルドマンのイメージと重なるような気もしたりで... こんなにもサティが刺激的だったとは?!これまで、あまりに、何となく聴いてきたことを、ちらりと反省してみる。

話しを変えまして... もう一つ、気になったのが、ベッリーニのオペラ。
デセイ(Virgin CLASSICS/3951382)、そしてバルトリ(L'OISEAU-LYRE/478 1087)が、相次いで『ラ・ソナンブラ』の全曲盤をリリースし、今度は、ネトレプコ、ガランチャによる『カプレーティとモンテッキ』(Deutsche Grammophon/477 8031)。オペラの全曲盤のリリースが激減する中で、ベッリーニのオペラはブーム?Dynamicからリリースされた、ベッリーニ、オペラ全集(Dynamic/CDS552)も、気になるところ。それでいて、昨年リリースされたフローレスの『ベルカント・スペクタキュラー』(DECCA/4780315)や、今年に入って、ガランチャの『ベル・カント』(Deutsche Grammophon /4777460)がリリースされるなど、ヒュー・ジャックマンではないけれど、"The Bel Canto is Back !" なんても、言いたくなってしまう事態。この勢い、どこまで続くのか?そして、次に登場するのは何だろう?と、つい、期待してしまう。




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