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6月、"ピリオド"と、近現代を行き来する... [overview]

振り返れば、ヴァラエティに富んでいた、6月を振り返る。
梅雨入りし、ぼんやりと気分も晴れないような、そんな日々が続くのだけれど、日々、聴く音楽は、無意識に、いつもよりヴァラエティに富んだサウンドをチョイスしていたのか?メジャーなもの、マイナーなもの、幅広く、いろいろと取り混ぜて。"ピリオド"演奏を楽しみ... 近現代モノを楽しみ... "クラシック"の時間軸を行き来するような、そんな感覚もあって。そこには、意外性やら、「新発見」もあり、なかなか刺激的でもあった6月。久々に聴いたチャイコフスキーの「1812年」から、フレッシュな逸材によるショスタコーヴィチの「1905年」まで、6月に聴いた10タイトルは...

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ということで、6月に聴いた10タイトル... 意外?なんて思うこと、いくつかあって。そうした発見があって、なかなか興味深く... まず、本人名義のアルバムでは、意外にも、初めての現代モノとなった、現代音楽のスペシャリスト、現代、屈指のチェリスト、ケラスによる21世紀、チェロ協奏曲集。当然ながら、難曲を前に、凄い演奏を繰り広げ。その圧倒的なチェロに、クラクラくる。やはり、この人のベースは現代音楽なのだなと、感じ入り... それから、パーヴォ・ヤルヴィ+シンシナティ響による、ショスタコーヴィチの10番の交響曲。これまた意外にも、パーヴォ、初になる?ショスタコーヴィチの交響曲で。パーヴォの独特の感性、シンシナティ響のハイテク感、そこに、とぐろを巻くショスタコーヴィチの音楽の兼ね合いが、たまらないサウンドを紡ぎ出していて。カップリングの、トルミスの管弦楽作品というのも意外性に満ち、新鮮!
一方、"ピリオド"では、ヴィヴァルディ・エディションの、"New Discoveries" が興味深く。といっても、リリースされて半年くらい経ち、その「新発見」感は、わずかに薄れ気味?だが、やはり、「新発見」というのは刺激的!で、そうした作品の数々を演奏してくれたモード・アンティクォの指揮者、サルデッリが、リコーダー奏者だということを、このアルバムで、知る... で、彼のリコーダー、その超絶技巧、今さらながらに、感服。そして、ヴィヴァルディ・エディション、初登場となった、ファソリス+イ・バロッキスティ。そのコンサート・マスター、ガルフェッティのソロで聴く、ヴァイオリン協奏曲集『イル・バッロ』 が、たまらなく魅力的!で、イ・バロッキスティが、意外にテンションの高い演奏を繰り広げて、驚かされもする。スイス、イタリア語圏のピリオド・オーケストラも、その感覚、アルプスを下り、イタリアの"ピリオド"へ近付きつつあるのか?気になるところ...

そして、6月、最も印象に残ったのが、ヤーコプス!
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ヤーコプスによる、モーツァルトのオペラ、第5弾は、『イドメネオ』。そして、ヤーコプスによる魔法が掛かって、ただならない輝きを発する『イドメネオ』だ。求心力のある音楽で、息つく暇なくドラマを展開していく... その活き活きとした表情の連続は、まさにヤーコプスの真骨頂!そんな、ヤーコプスのマジックを、縁の下(?)で支える、力強いコンティヌオがまた印象的で。2幕の幕開け、レチタティーヴォの前に、ピアノによるちょっとしたプレリュード(序曲を引用して... )を付けていたりして、粋!そんな、フォルテピアノを弾く、セバスティアン・ヴィナントという存在が、気になる。ソロも聴いてみたくなる。
それにしても、キャストは粒揃い、フライブルク・バロック管は極めて活きが良く、クリアなばかりでない力強さも聴かせてくれるRIAS室内合唱団と、その充実感は見事!で、今後の、ヤーコプスによる、モーツァルトのオペラの行方が気になる。で、ドイツ語作品を避けているようでもあり... となると、ポントスの王か?ローマの将軍か?花娘か?馬鹿娘か?

もちろん、他のアルバムも、すばらしく...
アルビノーニで響かせるバンキーニ+アンサンブル415 による、何とも言えないやわらかなサウンド... "ピリオド"だからって、遠慮なく、雄大に響かせてみせる、シュタイアーが弾くシューベルト。21世紀的なライトな感覚で響かせる、ポッペン+ドイツ放送フィルによるチャイコフスキーも印象的で...
ところで、そのポッペン+ドイツ放送フィルによるチャイコフスキー。ツィクルス化されるのか?ドイツ放送フィルのサイトを見ると、(Vol.1)とも、書かれており。今後の展開が気になるところ。それから、ヴァシリー・ペトレンコ+ロイヤル・リヴァプール・フィルによるショスタコーヴィチの交響曲のツィクルス。すでに全集を出しているNAXOSだけに、レーベルの新たな看板息子として、ヴァシリーにかなりの期待を寄せている?第1弾、11番の交響曲で聴かせてくれた演奏を思えば、これからが、ますます楽しみに。




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