So-net無料ブログ作成

ピリオドで挑む「ピアノ付き交響曲」。 [2011]

90416996.jpgAuR10.gif
ピアノ付き交響曲... とも言われるブラームスの1番のピアノ協奏曲。
となると、巨大で厳ついイメージがあるわけだが、そんな作品を、ピリオドで取り上げるとどうなるだろう?ブラームスの交響曲ならば、ピリオドでの演奏はある。けれど、ピアノ協奏曲となると無かったような... やっぱり、ピアノと、巨大で厳ついオーケストラのバランスをクリアするのは、なかなか難しいのか... しかし、不器用なピリオドの楽器たちが紡ぎ出す個性的で繊細なニュアンスが、あの巨大で厳つい響きを、どう変化させるだろう?
そんな冒険を試みたのが、ピリオドのピアノでブラームスのピアノ作品全集に挑んでいる、ドイツの気鋭のピアニスト、ハーディ・リットナー。1854年製、エラールのピアノで、ヴェルナー・エールハルト率いる、ピリオド・オーケストラ、ラルテ・デル・モンドの演奏に乗って、巨大で厳つい、ブラームスの1番のピアノ協奏曲(MDG/904 1699-6)を弾き上げる!という、白熱のライヴ盤を聴く。

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

悪魔の修道士に取り憑かれて... [2011]

A359.jpg11em.gif
異才、テノール、マルコ・ビーズリーと、鬼才、鍵盤楽器奏者、グイド・モリーニによる古楽アンサンブル、アッコルドーネのアルバムが、ARCANAからリリースされて、おおっ!と思ったのは昨年の初め... それまでの、こじんまりと洗練されたレーベル、cypresからのリリースが、何となく尻すぼみ感あって、もっと暴れてこそ... と思っていたところに、ARCANA!一方、渋くも水際立った見事な仕事を繰り広げた古楽レーベル、ARCANA... なのだけれど、創始者、ベルンステインの急死で、しばらく休眠状態に... で、やっと復活というところに、アッコルドーネの新たな参加。アッコルドーネにしても、ARCANAとしても、これからが楽しみになる1枚。ナポリ王国時代のナポリの通りの音楽を再現する、アッコルドーネの"FRA' DIAVOLO"(ARCANA/A 359)を聴く。

続きを読む...


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

"REQUIEM D'ANNE DE BRETAGNE" [2011]

ZZT110501.jpg11em.gif
今日のために取っておいたわけではないのだけれど...
昨夏にリリースされていたアルバム、アントワーヌ・ドゥ・フェヴァンのレクイエム。フランスのルネサンスの葬送の音楽を、静かに聴いてみる。そんな1日。それにしても、あっという間の1年であり、とてつもなく遠くにも思えてくる1年前であり、振り返ると、いろいろな感情がよみがえって、一言では言い表せない複雑な心境になる。そして、言葉がうまく出てこない。型通りのお悔やみや、いたわり、ねぎらいは、もう十分な気がする。それよりも、あの日、帰れなかった人たち、今、帰れないでいる人たちの気持ちに、そっと寄り添えたなら... と、ふと思う。
そんなことを思わせてくれたアルバム... ドゥニ・レザン・ダドル率いる、フランスの古楽アンサンブル、ドゥルス・メモワールが、ワールド・ミュージックからヤン・フォンシュ・ケメネールを招き、綴る、"REQUIEM D'ANNE DE BRETAGNE"(Zig-Zag Territoires/ZZT 110501)を聴く。

続きを読む...


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

19世紀、ザッツ・エンターテイメント! [2011]

CDA67824.jpg11con.gifSuS10.gifVandE.jpg
そう、2011年は、リストの生誕200年のメモリアルだった。
けど、あまりリストを聴かなかったよな。と、振り返る。もちろん、メモリアルだからって、変に騒ぐ必要はないのだけれど、何となく通り過ぎてしまったリストのメモリアルに、あれ?という気持ちにもなる。そもそも、クラシックにおいて、リストという作曲家の位置付けが、微妙なのかも... と、漠然と思うことがある。伝説のピアノのヴィルトゥオーゾとして記憶され、多くのピアノ作品(もちろん、超絶技巧!)を残すも、何となくショパンほどの圧倒的な人気はないのか... 交響詩というジャンルを開拓し、オーケストラ作品でもいい仕事を残しているはずが、意外と取り上げられてなかったりと... リストという名前には、とても華やかなイメージがありながら、その実態は霞みがち?それだけ、リストが生きた19世紀、ロマン主義の時代というのは、個性、際立つ存在がひしめいてる、ということなのだろうけれど。リストをもっともっと聴いてみたかったな... いや、単に探す努力を怠っていただけかもしれないけれど...
ということで、アンドルー・リットン率いる、ベルゲン・フィルハーモニック管弦楽団の演奏で、スティーヴン・ハフが弾く、リストとグリーグのピアノ協奏曲(hyperion/CDA 67824)を聴く。

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

ロマンティック・コンチェルト... レーガーを巡って... [2011]

ロマンティックを極める!というわけではないのだけれど...
何となく、ロマン主義が続きます。そして、hyperion名物、ロマンティック・ピアノ・コンチェルト・シリーズ、ロマンティック・ヴァイオリン・コンチェルト・シリーズから、レーガーを聴いてみることに。
マックス・レーガー(1873-1916)。あまり馴染のない作曲家... というか、何となく取っ付き難いイメージがある。バッハ由来の、ドイツのアカデミックな音楽の系譜を受け継ぐ存在。そんな位置付けが、漠然と気難しいイメージを醸し出すのか... 一方で、実際にその音楽に触れてみると、それはそれはロマンティックで、聴く者を酔わせさえする。また、その先に、ロマンティシズムの顛末としての調性の拡大、さらには崩壊の予兆が滲み始め... で、未だにレーガーを量り切れないでいる。保守的であるとしながら、その当時としての先進性も見せ、潮流から距離を取るようで、本流に乗ってさえいる不思議な存在。ここで、ひとつ、レーガーのコンチェルトを聴きまして、その存在を見据えてみようかなと。ま、思い付きでもあるのだけれど... ターニャ・ベッカー・ベンダーのヴァイオリン、ローター・ツァグロゼクが率いるベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団の演奏で、ヴァイオリン協奏曲(hyperion/CDA 67892)。マルク・アンドレ・アムランのピアノ、イラン・ヴォルコフの指揮、ベルリン放送交響楽団の演奏で、ピアノ協奏曲(hyperion/CDA 67635)を聴く。

続きを読む...


nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

死から生を見つめる、シューマンのファウスト... [2011]

8572430.jpg
シューマンというと、何となくピアノのイメージがある。それから、交響曲。そして、歌曲も...
一方で、オペラやオラトリオ、ミサなど、規模の大きい声楽作品のイメージは薄い。もちろん、無いはけではないけれど、数は多くなく、あまり聴く機会はない。となると、どんなものだろう?と、かえって気になってしまう。そうして体験した、オラトリオ、『楽園とペリ』や、『ばらの巡礼』は、本当に素敵な作品で、シューマンのイメージが広がるようであった。そして、残されていた未体験の規模の大きい声楽作品、ゲーテの『ファウスト』からの情景... 時折、シューマンの最高傑作では?という書き方をされており、ずっと気になっていた作品だったのだが、新たな録音をすっかり見逃していたことに、先日、気付く。それが、昨年の春にリリースされていた、アントニ・ヴィト率いる、ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団と合唱団らによる、シューマン、ゲーテの『ファウスト』からの情景(NAXOS/8.572430)。ポーランド勢による、気になるシューマンの最高傑作?を聴く。

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

浄められる、ベルリオーズのレクイエム... [2011]

SIGCD280.jpg11vo.gif
ベルリオーズのレクイエムというと、キワモノ的イメージがある...
ベルリオーズという存在自体が、すでにキワモノのようにも感じなくもないが、そのレクイエムとなると、もう、何だろう、ヤリ過ぎ?4つのバンダ、8対のティンパニ、などなど、異形とも言えるメガロマニアックさ!だが、これこそがロマン主義のようにも感じる。巨大なオーケストラ、コーラスで、大聖堂を揺らすほど鳴らして、死者を弔う。それも、戦場で倒れた兵士たち、ヒーローの弔い(弔うべき死者を探したという紆余曲折の背景を知ってしまうと、ヒーローのために!という高潔さは半減してしまうのだけれど... )であって、英雄の死というカタストロフと、それをこれ以上なく巨大なサウンドで、劇的に送り出して生まれるカタルシス。まるで、ワーグナーの楽劇のフィナーレか?いや、これぞベルリオーズ!ロマン主義に最も忠実だったからこそ、キワモノになってしまうのかもしれない。
そんなベルリオーズのレクイエムを、ピリオドで... という、さらにキワモノ感、極まって... ポール・マクリーシュ率いる、イギリスのピリオド・アンサンブル、ガブリエリ・コンソート&プレイヤーズらによる、ベルリオーズのレクイエム(signum CLASSICS/SIGCD 280)を聴く。

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

響き出す19世紀のパノラマ... ミンコフスキのベルリオーズ... [2011]

V5266.jpgSuS10.gif
フランス・ピリオド界の鬼才、マルク・ミンコフスキ(b.1962)。
新たな世代のマエストロとして、とにかく尖がって、クラシックを掻き回して、埋もれていた活きのよさを掘り起こし、驚かされ、魅了されてきたわけだが、彼も今年で50歳... もはや新たな世代と言うには無理がある。というより、今、まさに、クラシックを背負うベテランのひとりとして、ピリオドの枠に限らず活躍(この夏には、オーケストラ・アンサンブル金沢に客演の予定があったり、ちょっとびっくりしているのだけれど... )。そんなマエストロによる久々のベルリオーズ... アントワーヌ・タムスティのヴィオラで、「イタリアのハロルド」と、アンネ・ソフィー・フォン・オッター(メッゾ・ソプラノ)が歌う、『夏の夜』(naïve/V 5266)を、マルク・ミンコフスキのピリオド・オーケストラ、レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルの演奏で聴く。

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:音楽

21世紀、ショスタコーヴィチ。 [2011]

8572658.jpg
1010.gif
今、最も期待したい新たな世代の指揮者、ヴァシリー・ペトレンコ(b.1976)。
2011年の活躍と、次から次へとリリースされるアルバムへの高評価は、目を見張るものあり。そして、2012年、EMIからラフマニノフの3番の交響曲(EMI/6790192)をリリースしてメジャー・デビューを果たす。これで、どんとスターダムに乗れるか?いや、乗って欲しい!クラシックも21世紀に突入し、今こそ20世紀的な感性を脱したマエストロが求められているわけで、ヴァシリーのような、まさに21世紀的感性を持った若きマエストロにこそ、21世紀のクラシックを担ってもらいたいなと、切実に思う今日この頃... 困難の真っただ中にある今を乗り切り、次の時代を切り拓くのは、やっぱりこれまでとは違う、新しい感性であって。近頃、どうも古臭い価値観で現代を吠えたがる老人が目立つようでして、げんなりさせられること多々あり... まったく、21世紀ですよ!
さて、ヴァシリー。彼が率いるロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団と遂行中のショスタコーヴィチの交響曲のシリーズ、第6弾、6番と12番の交響曲(NAXOS/8.572658)を聴く。

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

心地好く流れ出すロマン主義... [2011]

ODE1195.jpg
1010.gif
フィンランドを拠点とする、北欧のローカルなレーベル、ONDINEが、近頃、気になる。
というのも、エッシェンバッハ、プレトニョフ、ムストネン、ホロストフスキーと、メジャー・レーベルを華やかに彩ったアーティストたちを迎え、ローカルとも言い切れない展開を見せ始めていて... さらに、Virgin CLASSICSで活躍していたドイツのヴァイオリニスト、クリスティアン・テツラフが新たに加わり、これからONDINEは、どういう方向へと進むのか?どんな風に飛翔するのか?目が離せない。何より、ますますメジャー/マイナーの線引きが意味を成さなくなる中にあって、そうした状況に、クラシックの新たな潮流が見え始めるならば、実に刺激的だ。
さて、そのテツラフ、ONDINEへの移籍、第1弾... パーヴォ・ヤルヴィ率いるhr響とともに、ドイツ・ロマン主義のど真ん中のコンチェルトを取り上げる。それは、まるでメジャー・レーベルのような華々しさ!という、シューマンとメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲集(ONDINE/ODE 1195)を聴く。

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽