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リスレヴァンと一緒に... イタリアへ、スペインへ、 [2009]

1月も下旬... そろそろ、2009年分を、締めることを考えなくては...
が、聴きそびれているもの、書きそびれているもの、まだまだあって... ちょっと、頭を抱えてみる週末。ま、抱えるほどのことでもでないのだけれど、煮詰まる日曜。ならば、ここはひとつ、自分の好きなアーティストを取り上げてみる?ということで、古楽界の鬼才、ロルフ・リスレヴァン。ビウエラ、テオルボ、リュートに、ギターと、時代に即して、器用に撥弦楽器を弾き分けて。さらにはジャンルのボーダーラインを軽やかに越境してみせて、フレキシブルに、何よりナチュラルに音楽と向き合う希有なアーティスト。
そんなリスレヴァンが、昨秋、気になるアルバムを立て続けにリリース。リスレヴァン自身によるアンサンブルを率いての、彼ならではのフュージョン(?)的センスで、ルネサンスを響かせるアルバム、"DIMINUITO"(ECM NEW SERIES/476 3317)。リスレヴァンが、ギタリストとして招かれ、刺激的な演奏を繰り広げる、カルミナ四重奏団によるボッケリーニ、"Fandango"(SONY CLASICCAL/88697 46117 2)。この2つのアルバムを聴く。

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結んで、インスタンブール。 [2009]

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カンテミール?カンテミルオウル?
古楽の、それもヨーロッパから越境して、オリエントとつなぐ(ワールド・ミュージックに片足を突っ込んだ)、刺激的なアルバムで、時折、目にする名前... イラン出身のタバシャン兄弟による異色の古楽アンサンブル、コンスタンティノープルのアルバム、"CARREFOUR de la MÉDITERRANÉE"(ATMA/ACD 22316)。ピリオド・オーケストラ、コンチェルト・ケルンが、半身オリエンタル(?)な古楽アンサンブル、サルバンドとコラボレーションした第2弾、"THE WALTZ - ECSTASY AND MYSTICISM"(ARCHIV/477 5420)。サヴァールが、中近東の音楽家たちを招き、西から東へ、音楽で旅をする"ORIENT - OCCIDENT 1200 - 1700"(ALIA VOX/AV 9848)。その、オリエントの側、トルコの音楽家として登場する、カンテミール?カンテミルオウル?これまで、あまり意識して聴くことはなかったのだけれど(ということで、てっきりトルコの人だとばかり... )、サヴァールが、この音楽家をフィーチャーするというから、俄然、興味を持ってしまう。
一体、この人は、どういう人なの?というあたりから聴く、サヴァールと、彼が率いる古楽アンサンブル、エスペリオンXXIの最新盤、"ISTANBUL - DIMITRIE CANTEMIR"。

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雅やかなる歌... [2009]

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合唱界の巨匠、フリーダー・ベルニウスと、彼が創設したシュトゥットガルト室内合唱団。
高機能精密室内合唱の国、ドイツにあって、さらに凄いハイテク集団。そんなハイテク感で歌われる幅広いレパートリーは、"ピリオド"にもきっちり対応し、現代作品も難なくこなす... その器用さが、たまらなく魅力的。地味ながらもCarusからリリースされるアルバムは、いつも気になってしまう。が、ここのところは、メンデルスゾーン・シフト(昨年のメンデルスゾーンのメモリアルに向けてのプロジェクト... )で、もっとダイレクトに、彼らのハーモニーを味わいたい欲求に駆られていたのだが...
そこにリリースされたアルバム、"Hohes Lied(雅歌)"(Carus/83.222)。ダニエル・ルシュールの作品をタイトルに、合唱界の伝説、ゴットヴァルトによる編曲(シューマン、ラヴェル、ドビュッシー)、さらにはファッシュ(息子)の作品まで... 盛りだくさんな、ベルニウス+シュトゥットガルト室内合唱団のアルバムを聴く。

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時代を振り返り、また先へと進み... [2009]

幻想交響曲ケクランメシアンと、フランスものが続いたので、次はロシア...
というわけでもないのだけれど、昨年、秋から冬に掛けて、NAXOSからリリースされ、気になっていた、タニェエフとショスタコーヴィチのアルバムを手に取る。
NAXOSのタニェエフ担当?トーマス・ザンデルリングが指揮する、タニェエフのカンタータ『ダマスコの聖イオアン』(NAXOS/8.570527)。ロシアからの新たな逸材、ヴァシリー・ペトレンコと、彼が率いるロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団による、ショスタコーヴィチの交響曲のツィクルス、第2弾、5番、「革命」と、9番(NAXOS/8.572167)。重箱の隅をつつくのに余念の無いNAXOSならではのタニェエフ... そのNAXOSが大きな期待を掛ける新星、ヴァシリーによる、ショスタコーヴィチの第2弾... 楽しみにしながらも、聴きそびれていた2タイトルを聴く。

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フランス近代音楽のパラレル・ワールド... [2009]

正月七日も過ぎ、2009年にもケリを付けねば。と、思いながら、やっぱり、新譜を追って、追いきれなくて... 何気に、12月に入ってからも、おもしろそうなアルバムのリリースが続き、頭を抱える。で、そうした中で、気になったのが、フランス近代音楽を取り上げるアルバム、2つ...
hänsslerが手掛けるケクランのシリーズ、最新盤、ハインツ・ホリガーと、SWRシュトゥットガルト放送交響楽団による、『バンダール・ログ』(hänssler/93.221)。と、今や、NAXOSのフランス近代音楽部門担当?ジュン・メルクル率いる、リヨン国立管弦楽団、アンネ・シュヴァネヴィルムス(ソプラノ)が歌う、メシアンの『ミのための詩』(NAXOS/8.572174)。ドビュッシーでもラヴェルでもなく、フランス6人組でもない、フランス近代音楽のパラレル・ワールド?を聴いてみる。

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楽器博物館に迷い込んでみれば... [2009]

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ピリオド界切っての鬼才、ヨス・ファン・インマゼールと、彼が率いるピリオド・オーケストラ、アニマ・エテルナ。"ピリオド"の枠組みを拡張し続ける異端児たちによるアルバムの数々というのは、毎回、どう接していいのかと、戸惑うこと、度々... が、その戸惑いの向こうに大いに感心させられることあり、新鮮な驚きもあり、時に、肩透かしを喰らってしまったり。インマゼール+アニマ・エテルナのスタイルというものを、漠然とイメージすることができても、必ずしも、そう簡単に形になってくれないのが、インマゼール+アニマ・エテルナのように感じる。だからこその異端児であって... 物議を醸してこそ、彼らなのかもしれない。
そんな、異端児たちの最新盤が、ベルリオーズの幻想交響曲(Zig-Zag Territoires/ZZT 100101)。オーケストラには欠かせないレパートリーだが、音楽史の流れからすれば、異端とも言える交響曲... インマゼール+アニマ・エテルナ、とうとう、ここに来たかと、感慨も。しかし、安易に期待を掛けられないのが彼らでもあり。楽しみにしつつも、多少、遠巻きに、距離を取りながら、聴いてみることに。

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ヤーコプスによる未来へのクリエイション! [2009]

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2010年、最初に取り上げるのは、ハイドンのオラトリオ『天地創造』。
ハイドンのメモリアルは終わってしまったけれど、世界の始まりを描くオラトリオは、新しい年に相応しいかと... ということで、"ピリオド"界切っての鬼才にして、巨匠、ヤーコプスの最新盤(とはいえ、例の如く、リリースからは随分と経ってしまったが... )。鮮烈な記憶として残るオラトリオ『四季』(harmonia mundi/HMC 901829)の名演に続く、ヤーコプスの『天地創造』は、フライブルク・バロック管弦楽団、RIAS室内合唱団と、鬼才の名演の数々を支えてきた面々が揃い、期待せずにはいられない。ということで、2010年、最初に取り上げるアルバム、ヤーコプスによる『天地創造』(harmonia mundi/HMC 992039)を聴く。

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めでたし!輝けるメモリアル。よ、さらば... [2009]

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とにかく、突っ走ってきた... そんな思いの2009年。3日に1回のupというのは、何だかんだでハード。結構、やっつけ仕事的なものが多かったのかも。振り返れば、すばらしい音楽に出会うということより、3日に1回のペースの方が重要だったのでは?なんてこと、頭を過ったり... で、今後のこと、いろいろと考えてみる年末だったり。が、まずは、今年を片付けなくては...
ということで、今年、最後のアルバムは、メモリアルで締め括る!没後250年、ヘンデルと、没後200年、ハイドン。さらには、生誕350年、パーセルまでを取り上げてしまうメモリアル尽くし!鬼才、マルク・ミンコフスキと、とうとう初来日を果たしたフランスのピリオド・オーケストラ、レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルの最新盤(といっても、例の如く、リリースからは、かなり経ってしまったが... )。音楽の守護聖人、聖セシリアに因む作品を集めて、メモリアルを祝う、まさにセレブレーションな2枚組、"to saint cecilia"(naïve/V 5183)を聴く。

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冬の旅... ドイツからノルウェーへ。 [2009]

ここのところ、寒さが際立ってきて... ま、冬なのだから当たり前ではあるのだけれど... 寒いのには、参る。が、冷え切った冬の大気が持つ透明感というのは、突き抜けていて。「年の瀬」だなんだと忙しなくしていると、時折、見上げる空が、よりクリアに感じたり。夜の星の瞬きなどは、またさらに。冬至は過ぎたが、そんな「冬」が極まるこれから、静かに聴いてみたくなるリートのアルバム、2つ。マーク・パドモア(テノール)が歌う、シューベルト、『冬の旅』(harmonia mundi/HMU 907484)と、ヨハネス・ヴァイザー(バリトン)が歌う、グリーグの歌曲集(SIMAX/PSC 1310)を聴く。
今年を振り返ると、リートを聴くことが少なかったようにも感じ、このあたりで、ガッツリと...
まさに、冬の旅... ドイツからノルウェーへ。

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温かく、光で充たしてくれるような... 21世紀の祈りの歌。 [2009]

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第九の季節... となると、クリスマスの季節でもあるわけで...
今週末、そのクリスマスがやって来る。街中のイルミネーションは、今、最も輝きを増しているところか。で、何を聴こう?特別、クリスマス気分を盛り上げたい!というわけでもないのだけれど、何となしにそんな音楽を求めてしまったり。流され易い体質... で、シルヴェストロフの教会音楽集(ECM NEW SERIES/4763316)を手に取ってみる。
ミコラ・ゴブディッチ率いる、キエフ室内合唱団、美しい無伴奏コーラスで歌われる現代の聖歌は、シルヴェストロフならではの癒しに充ちて、しばし浮世の煩わしさを忘れさせてくれるよう。それにしても、その浮世離れした美しさ... こんな浮世だからこそ、ただならず聴き入ってしまう?

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