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日本、ミニマル・ミュージックの日の出、溢れ出す佐藤聰明の世界... [2009]

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「ミニマル・ミュージック」という言葉を、至極当たり前のように使っているし、そこに手堅いイメージを持っているのだけれど、改めてミニマル・ミュージックの歩みを辿ってみると、そのイメージは揺らぎ、何より「ミニマル・ミュージック」という言葉に齟齬を感じてしまう。実験音楽として始まって、すぐさまサイケデリックな音楽へと変貌を遂げ、その後、時代が移ろえば、古典的なスタイルにも柔軟な姿勢を見せ、一方で、巧みにテクノロジーを取り入れ、時に映像とも結び付き、もはやマキシマム!今となっては、何を以ってミニマルだったのか、不思議な感じがする。いや、ひとつの潮流を捉える時、ひとつの言葉で説明付けることが、そもそも無理がある。例えば、「バロック」。圧倒的なステレオタイプが存在するわけだが、オペラ誕生に始まるバロックの音楽の歩みをつぶさに追ってみれば、とてもじゃないけれどひとつのイメージで括ることなどできないし、何より、びっくりするほどの広がりがある。これは、まさに、ミニマル・ミュージックにも言えること... そして、その広がりの先に、日本もあった!
ということで、日本、現代音楽の異才、佐藤聰明がブレイクを果たすピアノ作品、リタニア、鏡、太陽讃歌(ALM RECORDS/ALCD 11)を、作曲者の演奏による伝説的な録音で聴く。いや、そのミニマリズムに、そこはかとなしに日本性が窺えて、興味深い...

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