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没後250年、ネブラ。18世紀のサルスエラを聴く... [2011]

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没後250年ということで、ヨーロッパ中を沸かせたヴァイオリンのヴィルトゥオーゾ、ヴェラチーニ(1690-1768)に、ナポリ楽派のオペラをヨーロッパ中に広めたマエストロ、ポルポラ(1686-1768)と、同時代を生きたイタリアの2人の音楽家を追って来たのだけれど... この2人に共通するのがヨーロッパ中を旅したこと... いや、この2人限らず、バロック期の音楽家たちは、国境も、言葉も、物ともせず、精力的に旅をしていたことに驚かされる。こうした旅の数々が、各地で様々なケミストリーをもたらしたわけだ。一方で、あまり旅をしなかった作曲家も、もちろん多くいる。その代表がバッハ... イタリアへの強い関心を示しながら、終生、中部ドイツの狭い範囲で活動を続け、ローカルな場所に留まりつつも、逆に、このローカル性が、やがて、時代を超越する音楽を形成にするに至ったのだから、おもしろい。さて、もうひとり、没後250年の作曲家を取り上げたいと思う。やはり、旅をしなかったスペインの作曲家、ネブラ... イベリア半島の外に出ることはなかったものの、国境を越えて押し寄せて来る新しい音楽(まさにナポリ楽派!)に器用に乗っかって、バロック期のスペインで大活躍した作曲家...
ということで、エミリオ・モレーノ率いる、スペインのピリオド・オーケストラ、エル・コンチェルト・エスパニョールの演奏、マルタ・アルマハーノ(ソプラノ)のタイトルロールで、ネブラのサルスエラ『トラシアのイフィヘニア』(GLOSSA/GCD 920311)。サルスエラというと、スペイン情緒満載の喜歌劇というイメージだけれど、時代を遡れば、ナポリ楽派風のサルスエラもあった!

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