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今、気になるアルバム、10タイトル。 [miscellany]

近頃、グリーグのピアノ協奏曲をヘビー・ローテーション。
そう、安藤選手のグリーグ... 何とも、ミーハーではあるのだけれど。よくぞ、あそこで勝った!そのイメージがしっかり出来上がってしまって、今、グリーグを聴くと強くなれる!みたいな、自分の中で、パワー・ミュージック化しつつある。ちょっと、気持ちが「アンダー・ローテーション(<)」気味の時には、欠かせない。
今、被災地のこと、日本のことを考える... は、当たり前の風潮だけれど、独り考えてみても、どうもにもならないもどかしさに行き着くばかり。結局、まずは自分自身が元気にならねばと感じる今日この頃。被災地への思い、日本への思いを籠め、目の前にあるできること、パワフルに飛び、しなやかに滑ってくれた安藤選手のグリーグ... そして、優勝(ま、優勝候補筆頭ではあったけれど... )には、勇気付けられもし、何かヒントをくれたような気もする。で、ヘビー・ローテーション... パワー・ミュージック... このblogも、前進させねば!
ということで、大胆に、先へと、歩を進める。いや、新譜を追うところが、全然、追えていない!ので、気になる今後のリリースを探ってみることに...

そして、これからリリースされる、今、気になるアルバム、10タイトル。


まず、驚かせてくれるのが、ピリオド界...
革命児、ジョス・ファン・インマゼールが、とうとうプーランク(Zig-Zag Territoires/ZZT 110403)を取り上げる?!もちろん、インマゼールの分身、ピリオド・オーケストラ、アニマ・エテルナで... 近代音楽にカテゴライズされるだろうプーランクを、ピリオド楽器で捉える大胆さ!そもそも、擬古典主義のプーランクの音楽は、ピリオドの先駆けとも言えそうだが... モダンなの?ピリオドなの?正直、混乱してくる。いや、この錯綜した感じがクールどんな風に煙に巻かれるのか、今からワクワクさせられる。そして、コントラルトのナタリー・シュトゥッツマンが歌う、ヴィヴァルディのアリア集(Deutsche Grammophon/4764304)。なんと、歌い振りだと聞いて、驚いた!シュトゥッツマンが指揮もこなす?!オルフェオ55というアンサンブルまで創設している?!いや、知らなかった... もちろん、彼女の歌あってのアリア集でけれど、彼女の指揮がどうしても気になる。ルネ・ヤーコプスのような歌手出身のマエストロの存在を思うと、今後がかなり楽しみになってしまう。その試金石な1枚?
もちろん、そうした驚きばかりでなく、ルセ+レ・タラン・リリクによるリュリの『ベレロフォン』(Aparté/AP 015)や、エールハルト+ラルテ・デル・モンドによるミスリヴェチェクの『メドンテ』(deutsche harmonia mundi/88697861242)、ラ・ヴェネクシアーナによるカヴァッリの『アルテミジア』(GLOSSA/GCD 920918)など、ピリオドならではのマニアックなオペラも気になるところ...

ピリオドから一転、現代モノも、気になるリリース予定がいろいろとある。
まずは、フランスの次世代を担う作曲家、ブルーノ・マントヴァーニ(b.1974)のオーケストラ作品集(Æon/AECD 1102)。セリーがあって、スペクトルが来て、その次の世代は?今、フランスの現代音楽が、とてもおもしろく感じるのだけれど、マントヴァーニもそのひとり... マルッキ+アンサンブル・アンテルコンタンポランによる『七つの教会』(KAIROS/0012722KAI)の印象が、鮮烈に残るだけに、大きなオーケストラでのマントヴァーニ作品は、どんな体験をもたらしてくれるのだろう?そして、若手だけでなく、大御所も気になるところ... 音楽の枠を越えて、特異な存在感を示すメレディス・モンクの新たなアルバム、"Songs of Ascension"(ECM NEW SERIES/476 4307)が、待ちきれない。前作、"impermanence"(ECM NEW SERIES/476 6391)から3年、今、彼女のイノセンスな響きが、たまらなく恋しかったり。
さて、同じモンクでも、メレディスではなく、セロニアスを巡る興味深いアルバムがリリース予定。エマヌエーレ・アルチウリのピアノで、現代音楽から、ジャズの伝説、セロニアス・モンクを捉える刺激的な1枚、"Round Midnight - Hommage to Thelonious Monk"(STRADIVARIUS/STR 33898)。モンクの"Round Midnight"をテーマに、ジェフスキ、ボルコム、クラム、ハービソン、ドアティらが、ヴァリエイションを加えてゆく... のだけれど、アメリカ現代音楽の異才たちが、どうモンクに挑んでいるのか、気になる。そして、主題と変奏としてまとめられる全体像が、楽しみ!一方、ジャズとクラシックを行き来するピアニスト、ジョアンナ・マグレガーの新たなアルバムは、ジャズから、ケージをトリビュートしようという異色作(Warner Classics/2564678566)。クラシックの伝統から逸脱した音楽世界を、ジャズが捉えると、どんな化学変化が起こるのだろう?このアルバムには、ケージの代表作、ソナタとインターリュードや、ナンカロウのプレイヤー・ピアノのためのスタディ(これを、どう手で弾くのか、楽しみ!)も収録されるとのことで、聴き応えありそう。

このあたりで、クラシックに立ち返って...
harmonia mundiにて、クリアで瑞々しいピアノを聴かせてくれた、セドリック・ティベルギアンが、cypresに登場?に、新鮮な思い。近頃は、気鋭のヴァイオリニスト、イブラギモヴァの伴奏などで、harmonia mundiばかりではなかったけれど、今後の展開が気になるところ... その、cypresからの1枚目は、フランクのピアノとオーケストラによる作品集(cypres/CYP 7612)。もちろん、交響的変奏曲は有名(で、このアルバムのメイン... )だが、フランクに特化しているあたりが渋い。地味な扱いを受けかねないフランクではあるが、だからこそ、しっかりと味わってみたかっただけに、楽しみなアルバムとなりそう。
さて、マーラーのメモリアルを忘れるわけにはいかない!ということで、マーラーに関するキテレツなアルバムが登場する。クラシックという枠組みで語ってしまっていいのか?オーストリア発の異色のバンド、Franuiによる、マーラーの歌曲集、"Mahlerlieder"(col legno/WWE 1CD 20303)。田舎のお祭りに呼ばれる楽隊のような、ミュージック・ホールのバンドのようなチープさが魅力のFranuiだが、そうしたところから、シューベルト、ブラームスを取り上げて、おもしろいやら、中てられるやら... の、前作、前々作だったのだけれど、続くマーラーは、この作曲家特有のセンス、クレズマーや、古謡、愛唱歌など、どこかチープさの漂うメロディが際立つわけで、今回のFranuiには、かなり期待しているのだけれど... もちろん、きちんとしたマーラーも聴きたい。という点で、ノット+バンベルク響による3番の交響曲(TUDOR/TUDOR 7170)が楽しみ!その存在、今一、垢抜けないコンビだが、彼らの演奏というのは独特で、それまで見つけることのできなかった魅力を作品から解き放つようなところがあって、驚かされるばかり。3番でも、そんな驚きを期待している。

最後は、クラシックから少し脱線して、映画音楽
フリッツ・ラング監督の代名詞的作品、映画『メトロポリス』(1927)が、昨年、復元され、上映されたおり、演奏された、ゴットフリート・フッペルツによるオリジナルの音楽を収録したアルバム"METROPOLIS"(CAPRICCIO/C 5066)。少し前に、『メトロポリス』がNHKで放映されたのを見て、その音楽も気になり... 黎明期の映画音楽というのは、まだそうしたジャンルが確立される以前だけに、独立しても立派な交響詩のような体裁をしていたり... そのあたりを再確認してみたく... 演奏は、ショスタコーヴィチ、シュニトケの映画音楽の録音で、すっかり映画音楽のエキスパートといった印象もあるフランク・ストローベルの指揮、ベルリン放送響。そのあたりも魅力な1枚。

ということで、10タイトル。さて、どれだけ実際に聴けるのだろうか?どれだけこのblogで紹介できるだろうか?それは、お財布次第。悩ましいところ。




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